中学生のお子さんがいる方のなかには、高校受験に向けて集団塾を検討している方も多いのではないでしょうか。
塾の種類は集団授業・個別指導・オンライン塾などさまざまです。集団授業は学校の授業と同じような形で授業がおこなわれますが、その形態にはメリットもあればデメリットもあります。
本記事では、中学生向けの集団塾の特徴やメリット・デメリットなどを解説します。さらに、集団塾を選ぶ際の注意点やおすすめの集団塾も紹介しますので、塾選びに悩んでいる中学生や保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
- 集団授業塾とは│特徴やメリット・デメリット
- 集団授業塾のメリット
- 集団授業塾のデメリット
- 集団授業塾に向いている中学生の特徴
- 集団授業塾の選ぶ際のポイント・注意点
- 実績│志望校合格につながる実績があるか
- 目的│通塾目的を達成できるか
- 費用│予算内で通えるか
- 立地・アクセス│自宅や学校から通いやすいか
- 口コミ│過去に通った人はどう感じたか
- 中学生が集団塾に通う際の注意点
- 体験授業で自分にあっているか確かめる
- 欠席するとカリキュラムに遅れてしまう
- 中学生におすすめの集団塾7選
- 湘南ゼミナール 総合進学コース
- 栄光ゼミナール
- 馬渕教室 高校受験コース
- 第一ゼミナール
- 臨海セミナー 小中学部
- 鷗州塾
- 市進学院
- 中学生の集団塾に関するよくある質問
- Q.部活で忙しい子でも集団塾に通えますか?
- Q.授業についていけなかったら不安なのですが、フォロー体制はありますか?
- Q.志望校対策は集団塾より個別指導塾のほうが有利ですか?
- 中学生向け集団授業塾で成績アップや志望校合格を目指そう
集団授業塾とは│特徴やメリット・デメリット
集団授業塾とは、1名の講師が10名~数十名程度の生徒に対して授業をおこなう形式の塾です。
質問や対話を取り入れながら授業を進める塾もありますが、集団授業塾では講師が生徒に対して一方通行で講義をする形の授業が中心です。学校と同じような形で授業が進行すると考えれば、想像しやすいでしょう。
集団授業塾のメリット
お子さんを集団授業塾に通わせることを考えている方に向けて、まずはメリットとデメリットを整理しておきます。集団授業塾に通うメリットとしては、主に以下のような点が挙げられます。
集団授業塾では、学校の授業と同じように多くの生徒と一緒に授業を受けます。クラスも学力別や志望校別で分けられることが多いので、同じ目標を持つクラスメイトと切磋琢磨しながら勉強に打ち込むことが可能です。
クラス内テストを実施する集団授業塾の場合、その結果を塾の廊下などに貼り出すこともあります。「ライバルたちに負けたくない」という気持ちになりやすいので、モチベーションも維持しやすいでしょう。
塾で授業を教える講師は知識や経験が豊富な「プロ講師」と、大学生中心で生徒との心理的な距離の近い「アルバイト講師」に大きく分けられ、集団授業塾ではプロ講師が中心に授業をおこなっています。
生徒が悩みごとを相談しやすいなど、アルバイト講師にもよいところはありますが、学力を上げて志望校に合格するという目標を考えた場合、知識や経験が豊富なプロ講師に授業をしてもらえるほうがより安心です。
さらに、個別指導塾は講師1名に対して生徒が1名~3名程度であるため、教室運営に人件費がかかる傾向にあります。集団授業塾は個別指導塾よりも人件費を抑えられるので、その分授業料も安価な傾向があります。
集団授業塾のデメリット
一方で、集団授業塾には以下に挙げるようなデメリットもあります。
集団授業塾では講師が数十名の生徒を指導する必要があるため、一人ひとりの生徒に対するケアは薄くなりがちです。積極的に質問できるタイプの子どもでないと、授業に遅れをとってしまう可能性があります。
また、塾のカリキュラムは学校のカリキュラムとは関係なく組まれていますが、たまたま学校と同じタイミングで同じ内容を習うこともあります。塾と学校では教え方や方針が異なることがあるので、どちらの方法で考えればよいのかと混乱してしまうかもしれません。
同じくらいの学力の生徒と一緒に授業を受けたり、クラス内テストの結果が貼り出されたりするのは、モチベーションを維持するうえで重要なポイントです。ただし、そのような環境をプレッシャーに感じてしまう子どもの場合、勉強に集中できない可能性があります。
そして、集団授業塾では一名の生徒のために振替授業をおこなうことはないので、休んでしまった場合に授業内容に追いつこうと思うと、普段以上の自学自習が求められる点もデメリットといえます。
集団授業塾に向いている中学生の特徴
あくまでもお子さんによる部分ではありますが、以下に挙げるようなタイプの場合は集団授業が向いているでしょう。
これまでのノウハウを活かしたカリキュラムに沿いプロ講師がおこなう集団授業塾の授業は、学力を向上させるのにうってつけの授業といえます。
また、ある程度上位の学校を受験したい方やハイレベルな知識を身につけたい方、質の高い授業を受けたい方には、集団授業塾があっているでしょう。
さらに集団授業塾では、主要5教科すべての授業をおこなっているケースが多く、全体的に成績を底上げしたい方にも、おすすめです。
集団授業塾の選ぶ際のポイント・注意点
集団授業をおこなっている塾の数は多いですが、そのなかから自分にあった塾を選ぶことで、成績アップや志望校合格といった目標を達成しやすくなります。
集団授業塾を選ぶ際は、以下の点をチェックするようにしましょう。
それぞれのポイントや注意点について、詳しく説明します。
実績│志望校合格につながる実績があるか
塾選びでもっとも重要なポイントのひとつが、お子さんの志望校への合格実績です。
塾全体の実績だけでなく、通う予定の校舎単体の実績を確認することが大切です。同じ塾でも校舎によって指導力や合格率に差があるケースが少なくありません。
お子さんの志望校への合格者数や合格率を具体的に聞いてみましょう。とくに地域の上位校や難関校を目指す場合、その学校に特化した対策カリキュラムがあるか、過去に多くの生徒を合格に導いた実績があるかを確認してください。
実績のある塾は受験情報や対策ノウハウが充実しており、志望校合格への近道となるでしょう。
目的│通塾目的を達成できるか
上述したように、塾に通う目的は人によって異なります。
テストの点数アップや志望校合格など、通塾の目的を達成するためのカリキュラムが組まれているのかどうかは、チェックしなければなりません。
学校内容のフォローや受験対策など、カリキュラムや指導内容は塾により大きく異なるので、自分にあった塾を選択しましょう。
費用│予算内で通えるか
通塾には、授業料や教材費などの費用がかかります。また、夏期講習や冬期講習といった長期休暇時の講習に通う場合は、別途費用が必要なケースが多いです。
塾にかけられる予算をあらかじめ決めておき、その予算の範囲内で通える塾を選びましょう。とくに高校受験前は、特別授業や対策模試などが増えることも考慮しておく必要があります。
立地・アクセス│自宅や学校から通いやすいか
放課後に塾に通うということだけで、お子さんには多少なりともストレスがかかります。
そのため、できるだけ通塾の負担がかからない立地の塾を選びましょう。自宅や学校から遠い塾だと、勉強に使える時間が少なくなり、通塾で体力を削られてしまう場合もあります。
たとえば、部活動を終えて塾に通う場合、通塾に時間がかかると肝心の授業中に寝てしまうかもしれません。効率よく学習を進めるために、自宅や学校から通いやすい位置にある塾を選びましょう。
口コミ│過去に通った人はどう感じたか
塾を比較する際に大きな材料になるのが、過去にその塾に通っていた人の口コミです。
公式サイトからはわからない実情や、各教室に関するより詳しい情報が得られる場合もあります。ただし、その塾が関与するサイトに載せられている口コミはよい内容のものが抜粋されている可能性があるので、中立な第三者が運営するサイトの口コミを参考にするのがよいでしょう。
「Ameba塾探し」では通塾者の口コミはもちろん、それぞれの塾に関するさまざまな情報を掲載しているので、塾を比較する際に便利です。
塾選びで悩んでいる方は、ぜひ「Ameba塾探し」を参考にしてみてください。
中学生が集団塾に通う際の注意点
中学生が集団塾に通う際は、以下に挙げるような点に注意しましょう。
体験授業で自分にあっているか確かめる
塾が自分にあっているかは、実際に通い始めて何度か授業を受けなければわからないことが多いですが、体験授業を受けることで雰囲気を感じることはできます。
授業の進め方や進度、講師との相性、校舎全体の雰囲気など、体験授業を受けることで得られる情報はさまざまです。体験授業制度を設けている塾は多いので、相性を確認するために積極的に活用しましょう。
欠席するとカリキュラムに遅れてしまう
集団授業は個別指導とは異なり、振替授業などを受けられることはありません。そのため、体調不良や行事などで欠席すると、その分カリキュラムに遅れてしまう点には注意が必要です。欠席した場合にカリキュラムの遅れをどのように対応してもらえるかは、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
身体が弱く休みがちだったり、部活動の都合で決められた時間の授業に行けないことが多々あったりする場合は、個別指導を選ぶのもひとつの手といえます。
中学生におすすめの集団塾7選
ここからは、中学生におすすめの集団塾を特徴や強みとともに紹介します。
湘南ゼミナール 総合進学コース
湘南ゼミナール 総合進学コースは、高度な教育スキル、豊富な指導経験、熱い情熱を持ち合わせた個性豊かな講師たちが指導する集団塾です。
志望校合格というゴールから逆算して組み立てられる「湘ゼミ合格逆算カリキュラムⓇ」をもとにして、いま本当に取り組むべき学びを提供します。
難関校や地域上位校を目指す生徒が多く集まっているので、切磋琢磨しながら学力を向上できる環境といえます。
生徒と講師の双方にとって「楽しい塾」であることを目指しており、授業が楽しいからもっと勉強したくなる、塾に通いたくなるという理想的な循環を生み出すことを意識しています。
栄光ゼミナール
栄光ゼミナールは10名程度の少人数クラスで、発言や質問をしやすい環境で授業をおこなっている集団塾です。
教室には自習室が備わっているので、家では勉強に集中できない子どもでも安心ですし、わからないことがあれば講師に気軽に質問できます。
また、保護者の方との定期的な面談では、最新の受験情報の共有や進路相談などをおこなうので、保護者の方も子どもと一緒になって受験に取り組めます。
生徒の理解度や授業進度などを踏まえて適切な学習計画を立案するので、家庭学習についても心配はありません。
馬渕教室 高校受験コース
馬渕教室 高校受験コースは、生徒たちの「第一志望校」にこだわって授業をおこなう集団塾です。
「予習映像による事前学習→教室での理解・定着→復習テストによる確認」という反転授業型の学習サイクルによって、学力を着実に向上させることが可能。「予習→授業→復習」のサイクルを中学生の段階で確立することで、高校受験だけでなく将来の大学受験にもつながる力を養成していきます。
また、保護者の方へのサポートとして個人面談や学習相談を定期的に実施しており、家庭と連携した綿密な指導体制を築いています。
第一ゼミナール
第一ゼミナールは、集団授業と個別指導の両方を提供している塾です。
生徒が自ら勉強に意欲的に取り組めるように「プラスサイクル学習法」を取り入れており、楽しい気分のまま自主学習を継続させられる仕組みを確立しています。
英語授業では中学1・2年生の通常コースを対象に月1回25分のオンラインマンツーマンレッスン(外国人講師)を取り入れており、入試対策のための英語文法力向上だけでなく、リスニングやスピーキングの力も向上させることが可能です。子どもの「もっと知りたい」「たくさん学びたい」という意欲を引き出し、主体的な学びを強化させることを意識しています。
臨海セミナー 小中学部
臨海セミナー 小中学部は、独自の成績向上システムを導入している集団塾です。
小学部では「通常授業→宿題→確認テスト」という一連の流れを繰り返して、段階を踏みながら無理なく成績向上へとつなげています。毎日の宿題を確認できる「宿題カレンダー」を活用して学習習慣の定着を促進することで、学習量を確保し、学習内容を着実に身につけられるようにしています。
また、全校一斉でおこなう「りんかいテスト」では、平均点や自分の順位などが集計して伝えられるので、モチベーションを維持・向上させるのにもってこいです。
中学部では、授業内容の復習を宿題として出し、次回の授業で確認テストを実施することで理解度をチェック。模擬試験や臨海テストの結果をもとに補習をおこなうなど、個々の課題に応じたフォロー体制が整っています。定期テスト対策や入試対策にも力を入れており、実力アップと志望校合格を目指した指導がおこなわれています。
鷗州塾
鷗州塾は、高校受験生と中高一貫生のそれぞれを対象にしたクラスを設置している集団塾です。
高校受験クラスは中学1年次から志望校別・レベル別のコースを開講しており(開講状況は地域によって異なります)、それぞれの目標に特化した指導をおこなうことで、より効率的な志望校対策に早期から取り組むことが可能になっています。
中高一貫校クラスでは大学受験を見据えた指導を実施し、大学受験に精通したプロ講師による指導で難関大学への現役合格を目指します。TOEFL iBT®の試験対策に特化した授業を実施しているのも特徴で、国内の大学受験はもちろん、留学に備えてスコアを伸ばすことができます。
市進学院
市進学院は、子どもたちの真の学力「自立学習力」を育むことを大事にしている集団塾です。
問題を解く過程で生じる「なぜ?」の部分をクラス全体で共有し、講師と生徒が一緒になって理解を深めていく「共演」授業により、生徒は主体的に授業に参加し、自然と「考える力」が身につきます。
家庭学習専用テキスト「ホームタスク」や、その日やるべきことが一目でわかる市進オリジナル「学習計画表」で家庭学習もしっかりサポート。最新の入試情勢や学校情報、時期別学習のポイントなどをお伝えする教育情報説明会は近年ではオンライン形式で開催しており、保護者会も充実しているので、保護者の方も安心して情報を得ることができます。
中学生の集団塾に関するよくある質問
中学生が集団塾を検討する際によく寄せられる質問をまとめました。ぜひ塾選びの参考にしてください。
Q.部活で忙しい子でも集団塾に通えますか?
部活動との両立は多くの中学生が抱える課題ですが、集団塾でも工夫次第で両立は可能です。多くの集団塾では平日の夜間や土曜日に授業を設定しており、部活終了後でも通塾できるよう配慮されています。
ただし、集団塾は決められた時間に授業がおこなわれるため、部活動の練習時間が不規則だったり、大会前の集中練習期間がある場合は通塾が困難になったりすることもあります。
入塾前に部活動の年間スケジュールを塾に相談し、両立可能かどうかを確認しておくとよいでしょう。どうしても両立が難しい場合は、振替授業のある個別指導塾の検討もおすすめします。
Q.授業についていけなかったら不安なのですが、フォロー体制はありますか?
集団塾でも多くの塾で授業についていけない生徒へのフォロー体制を用意しています。授業後や授業前の質問時間の設置、定期的な個別面談、補習授業の実施などが代表的なサポート方法です。
また、授業の録画配信や復習用のオンライン教材を提供している塾も増えており、欠席した際や理解が不十分な単元を自宅で復習することが可能です。
ただし、集団塾のフォローには限界があるため、基礎学力が著しく不足している場合や、極度に人見知りで質問できない性格の場合は、個別指導塾のほうが適している可能性があります。入塾前に具体的なフォロー内容を確認しておきましょう。
Q.志望校対策は集団塾より個別指導塾のほうが有利ですか?
志望校対策では、集団塾と個別指導塾にそれぞれ異なる強みがあります。
集団塾は多数の合格者を輩出した実績をもとに、志望校に特化したカリキュラムや豊富な過去問データを活用できる点が強みです。とくに地域の上位校や人気校では、集団塾のほうがノウハウと情報量で優位に立つケースが多いです。
一方、個別指導塾は生徒の学力や苦手分野にあわせてオーダーメイドの対策を立てられる点が魅力です。特定科目の集中対策や、基礎からの積み上げが必要な場合は個別指導が効果的でしょう。
最終的には、お子さんの現在の学力レベル、志望校の難易度、性格などを総合的に判断して選択することが重要です。
中学生向け集団授業塾で成績アップや志望校合格を目指そう
集団授業塾には、ほかの生徒と切磋琢磨できる、勉強へのモチベーションを維持しやすいなどのメリットがあります。その一方で、生徒一人ひとりに対するケアが薄くなりがちであったり、競争がプレッシャーになる可能性があるなどのデメリットがあったりする点も、把握しておかなければなりません。
上位高校の受験を目指して質の高い授業を受けたいと考えている方にとって、集団授業塾を選ぶのは理にかなっています。ただし、自分にマッチした塾を選ばなければ効果的な学力向上は見込めないでしょう。
「Ameba塾探し」では、複数の中学生向け集団授業塾の情報を比較しながら検討することが可能です。その塾に通っていた生徒の口コミも確認できるので、自分にあった塾かどうかより適切に把握しやすいでしょう。
成績アップや志望校合格を目指して集団授業塾に通うことを検討している方は、ぜひ「Ameba塾探し」を活用してみてください。
