冬期講習とは、学校の冬休み前後に塾や予備校が実施する短期講習です。2学期までの復習、3学期の予習、受験直前対策などを目的に、集団授業・個別指導・映像授業で開講されます。
日程や費用、受講できる科目、通塾生以外の申込条件は、塾や学年によって異なるため、目的にあう講座を比較することが大切です。
この記事では、冬期講習の内容とメリット、学年別の考え方、費用の見方、申込時期、選び方の注意点をわかりやすく解説します。
冬期講習とは
冬期講習とは、主に12月から翌年1月にかけて、塾や予備校が通常授業とは別に開講する短期講習です。実施時期は学校の冬休みと重なることが多いものの、開始日・終了日や授業日数は塾、校舎、学年、講座によって異なります。
集団指導では、学年・目的別に決められたカリキュラムを数日間受講する形式が一般的です。個別指導では、面談や学習状況をもとに、科目、単元、コマ数、日程を組み合わせる場合があります。
冬期講習を選ぶときは、期間の長さだけでなく、受講目的、授業時間、教材、欠席時の振替、講習後のフォローまで確認しましょう。
塾の冬期講習を受講する目的
冬期講習の目的は、受験生かどうか、現在の学力や苦手分野、3学期以降の目標によって変わります。
申込前に「受験対策」「2学期までの復習」「3学期の予習」など、優先したいことを決めておくと、必要な科目や講座数を選びやすくなります。
【受験生】志望校にあわせた入試直前対策
受験生の冬期講習では、志望校の出題傾向にあわせた演習や、過去問で見つかった弱点の補強が中心になります。
ただし、冬に新しい教材や講座を増やしすぎると、復習の時間が不足することがあります。模試や過去問の結果から優先順位を決め、優先的に復習したい単元に絞って受講しましょう。
面接、小論文、リスニング、学校別対策などが必要な場合は、通常講習に含まれるか、別講座として申し込むかも確認してください。
【受験生以外】2学期までの復習と3学期の準備
受験生以外は、2学期までに学んだ重要単元を復習し、理解が不十分な部分を補うことが主な目的です。冬休みは短いため、すべてをやり直すのではなく、テスト結果や学校の課題をもとに対象を絞ると効率的です。
講座によっては3学期の予習や次学年の先取りも扱います。復習と予習のどちらを重視する講座かを確認し、本人の理解度にあう内容を選びましょう。
塾の冬期講習を利用するメリット
塾の冬期講習を利用するメリットは、主に3つあります。
①志望校にあわせた直前対策に取り組める
受験生は、志望校別の問題演習や時間配分の確認、頻出単元の復習に集中できます。講師から答案の改善点や学習の優先順位について助言を受けられる点もメリットです。
一方で、講座を受けるだけで得点力が上がるとは限りません。授業後に解き直しの時間を確保し、間違えた原因を整理して次の演習へつなげることが重要です。
②学習内容を定着させて3学期につなげられる
冬期講習で2学期までの内容を復習すると、理解が曖昧な単元や、以前は解けても忘れている問題を見つけやすくなります。
復習で見つけた課題を解き直し、似た問題で確認することで、3学期の学習につなげやすくなります。定期テストの答案や模試の結果を持参できる場合は、講師に相談して優先順位を決めましょう。
③冬休み中も学習習慣を保ちやすい
学校の授業がない冬休みは生活リズムが変わりやすい時期です。決まった時間に講習へ通うことで、起床・移動・学習のリズムをつくりやすくなります。
自習室を利用できる塾もありますが、講習生の利用可否、開室日、年末年始の休館日は校舎ごとに異なります。冬休みの宿題を進めたい場合も、質問対応の範囲を確認してください。
塾の冬期講習の期間と費用の考え方
冬期講習の期間や費用に全国一律の公定料金はなく、塾や学年、受講数、指導形式によって総額は大きく異なります。
授業料だけでなく、教材費、テスト費、登録料、施設費、正月特訓などを含む支払総額で比較しましょう。以下では、学年別に確認したいポイントを整理します。
小学生
小学生の冬期講習は、基礎学力の定着、苦手単元の復習、3学期の予習、中学受験対策など、目的によって内容が大きく異なります。低学年では短時間・少日数の講座、高学年の中学受験コースでは複数科目や長時間の講座が設定されることがあります。
中学受験を予定している小学6年生は、通常の冬期講習に加えて正月特訓や志望校別講座が用意される場合があります。受講を追加するほど費用と拘束時間が増えるため、家庭学習と復習の時間も含めて検討してください。
◆学年別・主な目的
| 対象 | 主な目的 | 費用を左右する要素 |
|---|---|---|
| 低学年 | 学習習慣・基礎の復習 | 日数、授業時間、教材 |
| 高学年 | 復習・先取り・受験準備 | 科目数、指導形式、テスト |
| 受験学年 | 入試演習・志望校対策 | 正月特訓、追加講座、模試 |
※講座名、日程、料金は塾・校舎・年度により異なります。最新の募集要項で確認してください。
中学生
中学1・2年生は、2学期までの復習や定期テスト対策、3学期の先取りが中心です。高校受験を控えた中学3年生では、5教科の総復習、都道府県別の入試対策、学校別・科目別講座、正月特訓などが加わる場合があります。
講習日程は、年末年始を挟む複数日程や科目別日程など塾ごとに異なります。学校の宿題、模試、家庭の予定と重ならないかを確認し、欠席時の振替や動画配信の有無も確かめましょう。
◆学年別・主な目的
| 対象 | 主な目的 | 費用を左右する要素 |
|---|---|---|
| 中学1・2年生 | 復習・定期テスト対策 | 科目数、日数、教材 |
| 中学3年生 | 入試演習・弱点補強 | 5教科講座、模試、正月特訓 |
※講習費のほかに教材費やテスト費が必要な場合があります。申込前に総額を確認してください。
高校生
高校生の冬期講習は、必要な科目や講座を選んで受講する形式が一般的です。高校1・2年生は苦手科目の補強や次学期の準備、高校3年生・高卒生は共通テストや大学別入試の直前対策が中心になります。
たとえば河合塾の2026年度冬期・直前講習では、冬期講習は2026年12月15日から2027年1月6日までの期間に設定され、多くの講座が90分授業を連続5日間で実施します。受講料は講座の授業回数によって異なります。
◆河合塾の講座例
| 河合塾の講座例 | 一般生 | 塾生 |
|---|---|---|
| 冬期講習 90分×5講 | 22,700円 | 22,200円 |
| 直前講習 90分×4講 | 18,200円 | 17,800円 |
※2026年度の料金例。講座によって授業回数と受講料が異なります。参照:河合塾 冬期・直前講習 受講料・申込方法(2026年9月時点)
複数講座を受ける場合は、1講座の料金だけでなく、教材費や移動時間、復習時間も含めて計画しましょう。医学部対策や個別指導などは料金体系が異なるため、公式の募集要項で確認してください。
塾の冬期講習に通う際の注意点
冬期講習は期間が短いため、目的や条件が合わない講座を選ぶと、十分に復習できないまま終わることがあります。
申込前に、授業内容、日程、支払総額、受講条件、欠席対応を確認しましょう。
冬期講習に通う目的を明確にする
「受験対策」「苦手単元の復習」「3学期の予習」など、冬期講習で達成したいことを具体的にしましょう。目的が明確なら、必要な科目や講座数を絞りやすくなります。
受験生は、志望校の出題範囲と現在の得点状況を確認します。受験生以外は、定期テストや模試の答案をもとに、優先して復習する単元を選びましょう。講座名だけで判断せず、扱う単元と到達目標を確認することが大切です。
通塾生でない場合は受講条件を確認する
冬期講習を外部生も受講できる塾はありますが、対象学年、校舎、講座、定員によって条件が異なります。入塾テストや事前面談が必要な場合もあるため、早めに確認しましょう。
無料体験や講習割引を実施する塾もありますが、実施時期、対象者、適用条件は塾によって異なります。キャンペーンの有無だけでなく、講習後に通常授業への入塾が必要か、追加費用が発生するかも確認してください。
個別指導と集団指導の違いを理解する
個別指導では、学習状況にあわせて科目や単元、コマ数を調整しやすい一方、講師1人が担当する生徒数や振替条件は塾によって異なります。
集団指導では、決められたカリキュラムを一定のペースで進めるため、同じ目標を持つ生徒と学べます。ただし、授業進度や日程が本人にあうかを確認する必要があります。
どちらが優れているかではなく、受講目的、本人の理解度、質問のしやすさ、予算にあう形式を選びましょう。
複数の冬期講習を総額と条件で比較する
冬期講習の料金を比べるときは、授業料だけでなく、教材費、テスト費、登録料、施設費、追加講座を含む総額を確認します。1回あたりの授業時間や指導人数が異なると、単純な金額比較はできません。
日程、授業内容、欠席時の対応、自習室の利用条件、講習後の勧誘や入塾条件も含めて比較しましょう。体験授業や事前面談を利用できる場合は、教室の雰囲気と本人との相性も確かめてください。
冬期講習の申込時期
冬期講習の募集開始日は、塾や地域、学年、講座によって異なります。秋ごろから案内を始める塾が多いものの、毎年同じ日程とは限らないため、希望する塾の公式サイトや校舎で最新情報を確認してください。
人気講座や少人数制の講座は定員に達すると受付を終了する場合があります。外部生は、面談、学力診断、クラス分けテスト、教材の受け取りに時間が必要なこともあります。
受講したい講座が決まったら、申込締切だけでなく、支払期限、変更・キャンセル条件、欠席時の振替も確認して申し込みましょう。
冬期講習の目的と条件を比べて自分にあう塾を選ぼう
冬期講習は、復習、予習、受験対策などに集中して取り組める機会です。ただし、日程、授業内容、料金、外部生の受講条件は塾や講座によって異なります。
目的と優先順位を決め、授業料以外の費用や欠席対応も確認して比較しましょう。受講後に解き直しと復習の時間を確保することが、講習内容を定着させるポイントです。申込前は、次の項目を確認してください。
