「国立大学に行きたいけれど、旧帝大は少しハードルが高い」「MARCHと5Sなら、将来どちらが有利なの?」と悩んでいませんか?
大学受験において、堅実派の受験生や保護者から圧倒的な支持を集めているのが「5S(ファイブエス)」と呼ばれる大学群です。
派手な広告こそありませんが、地域に根ざした高い研究力と、大手企業からも信頼される確かな実力を備えています。「学費を抑えつつ、将来のキャリアも妥協したくない」という方にとって、5Sはまさに失敗しない選択の筆頭候補です。
本記事では、5S各校の偏差値や特徴、MARCHとの比較、さらには就職のリアルまで徹底解説します。
- 5S(ファイブエス)大学とは?対象5校と大学群の定義
- 埼玉大・信州大・静岡大・滋賀大・新潟大の頭文字
- なぜ「S」なのか?Shindai、Shinshuなど名称の由来
- 5Sが「中堅上位・準難関国立」と呼ばれる理由
- 【大学別】5Sの特徴と看板学部を紹介
- 【埼玉大学】首都圏の好立地と全学部同キャンパスの密接な学び
- 【信州大学】国内唯一の「繊維学部」を擁する理系の雄
- 【静岡大学】地元大手企業(スズキ・ヤマハなど)との強固な連携
- 【滋賀大学】日本初の「データサイエンス学部」を新設した先駆者
- 【新潟大学】旧六医大の伝統を継ぐ医学・歯学の名門
- 【2026年最新】5S大学の偏差値・難易度ランキング
- 文系・理系別の偏差値一覧
- 共通テストの目標得点率(ボーダー)は何%?
- 5Sの難易度傾向は|「立地」と「看板学部」が鍵
- 5S大学の序列は?他大学群との徹底比較
- 5S vs 金岡千広(準難関国立)|難易度の壁はどこにある?
- 5S vs GMARCH・関関同立|「偏差値」と「入学難易度」のねじれ
- ダブル合格したらどっちに行く?国立と私立の判断基準
- 5S大学の就職実績
- 「準難関国立」という確固たる地位がある
- 公務員・教員・地元有力企業への圧倒的な強さ
- 理系は「院進」で大手メーカー就職が最強のルート
- 5S大学に合格するための受験戦略
- 共通テストと二次試験の点数配分を確認する
- 共通テストで大崩れしないための基礎固め
- 5S大学入学で未来を切り拓こう
5S(ファイブエス)大学とは?対象5校と大学群の定義
まず、「5S(ファイブエス)」という言葉が具体的にどの大学を指し、どのような立ち位置にあるのかを整理しましょう。
埼玉大・信州大・静岡大・滋賀大・新潟大の頭文字
5Sとは、日本の有力な中堅国立総合大学5校をまとめた呼称です。
- Saitama(埼玉大学)
- Shinshu(信州大学)
- Shizuoka(静岡大学)
- Shiga(滋賀大学)
- Shindai(新潟大学 ※新大)
これらはすべて各県を代表する国立大学であり、歴史的な背景や入試難易度が近いことから、ひと括りにされています。
なぜ「S」なのか?Shindai、Shinshuなど名称の由来
なぜ「5S」という名称なのか、その由来には各大学の呼称が関わっています。
埼玉大学(Saitama)、信州大学(Shinshu)、静岡大学(Shizuoka)、滋賀大学(Shiga)の4校は、大学名のローマ字表記の頭文字が「S」であるため、非常にシンプルです。
興味深いのは新潟大学です。新潟大学は地元や受験界で「新大(しんだい)」と略されることが多く、その読みの頭文字をとって「S」とされています。
5Sが「中堅上位・準難関国立」と呼ばれる理由
5Sは、日本の大学ランクにおいて「中堅上位」あるいは「準難関」という位置づけになります。
国立大学のピラミッドでいえば、頂点の「旧帝大(東大・京大・阪大など)」、その次の「金岡千広(金沢・岡山・千葉・広島)」に続くグループです。
共通テストの得点率が7割前後必要であり、5教科7科目の総合力が求められるため、幅広い学習と忍耐強さが求められます。
地方では地元の秀才が通う名門校として絶大な信頼を得ており、安定した進路・就職実績を誇っています。
【大学別】5Sの特徴と看板学部を紹介
5Sと括られることがありますが、大学によって特徴や看板となる学部は異なります。キャンパスの雰囲気とともに紹介します。
【5Sの特徴と看板学部】
| 大学名 | 特徴 | 看板学部 |
|---|---|---|
| 唯一の首都圏。全5学部が1キャンパスに集結し、学部を越えた交流が盛ん。 | 教育学部、経済学部 | |
| 豊かな自然に囲まれた高い研究力が魅力。 | 繊維学部、医学部、農学部 | |
| 「ものづくり県」静岡の産業を支える。世界的企業との連携が極めて密。 | 工学部、情報学部 | |
| 近江商人の精神「士魂商才」を継承。文理融合の最先端を行く。 | データサイエンス学部、経済学部 | |
| 本州日本海側最大の総合大学。地域に根ざしたユニークな研究が特徴。 | 医学部、歯学部、農学部 |
【埼玉大学】首都圏の好立地と全学部同キャンパスの密接な学び
埼玉大学は、5Sの中で唯一、首都圏(埼玉県さいたま市)に位置する国立大学です。最大の特徴は、教養・教育・経済・理・工の5学部が「大久保キャンパス」という一つの敷地に集結している点にあります。
国立大学としては珍しく、全学年の学生が同じ場所で学ぶため、学部を超えた交流が非常に盛んです。都心へのアクセスも良好でありながら、落ち着いた学習環境が整っているため、東京都内の受験生からの併願も絶えません。
特に教育学部は長い歴史を持ち、首都圏の教育界に多大なネットワークを有しています。また、経済学部の夜間主コースや理系学部の研究力の高さも評価されており、利便性と国立らしい手厚い教育を両立したい学生に最適な環境です。
【信州大学】国内唯一の「繊維学部」を擁する理系の雄
長野県内に複数のキャンパスを持つ信州大学は、豊かな自然環境と高度な研究力が融合した大学です。その象徴ともいえるのが、上田市にある「繊維学部」です。これは日本国内の大学で唯一の名称であり、かつての官立上田蚕糸専門学校を前身とする伝統ある学部です。
現在では最先端のナノファイバーやスマートテキスタイルの研究がおこなわれており、その実力は世界トップレベルを誇ります。また、工学部や農学部の研究も盛んであり、理系分野において圧倒的な存在感を示しています。
1年次は全学部の学生が松本キャンパスで寮生活や共通教育を受けるため、一生モノの深い友人ができやすいことも信州大学ならではの魅力です。
【静岡大学】地元大手企業(スズキ・ヤマハなど)との強固な連携
静岡大学は、製造業が盛んな静岡県の産業を支える知の拠点です。キャンパスは静岡市(文系中心)と浜松市(工学・情報中心)に分かれており、特に浜松キャンパスの工学部と情報学部は、世界的企業であるスズキやヤマハ、浜松ホトニクスといった地元大手メーカーとの共同研究や人事交流が極めて活発です。
「光工学」の分野では世界をリードする研究成果を上げており、理系学生にとって特定の専門分野においては旧旧帝大に匹敵するレベルにあります。
文系学部も地域課題の解決に力を入れており、地元の行政や経済界で活躍する卒業生を多く輩出しています。真面目で堅実な学生が多く、産業界からの信頼が厚いのが最大の特徴です。
【滋賀大学】日本初の「データサイエンス学部」を新設した先駆者
滋賀大学は、彦根市と大津市にキャンパスを持つ大学ですが、近年その名を全国に轟かせたのが日本で初めて設立された「データサイエンス学部」です。ビッグデータ時代の到来をいち早く予見し、統計学と情報学を融合させた教育を開始した同学部には、全国から優秀な受験生が集まっています。
また、経済学部は「士魂商才」の伝統を誇る国内最大級の規模を持ち、就職実績は旧帝大に引けを取りません。琵琶湖を望む美しい環境で、伝統的な商学・経済学から最先端のデータ分析までを学べるバランスの良さが魅力です。
関西圏の有力企業からの評価が極めて高く、実利を重視する受験生にとって非常にコスパの良い大学といえます。
【新潟大学】旧六医大の伝統を継ぐ医学・歯学の名門
新潟大学は、本州日本海側最大の総合大学であり、その歴史は非常に古いです。旧六医大の一角である医学部をはじめ、国内2番目の歴史を持つ歯学部など、全国的なブランド力を誇ります。医学界における権威は極めて高く、北陸・信越エリアの医療を牽引する存在です。
医学部・歯学部は歴史ある旭町キャンパスに、その他の学部は広大な五十嵐キャンパスに分かれていますが、総合大学としてのスケールメリットを活かした学びが可能。「日本酒学」というユニークな研究分野を持つなど、地域の特色を活かした取り組みも盛んです。2026年度からは大学院の再編により、学部間の垣根を越えた『総合知』の学びがさらに加速するでしょう。
【2026年最新】5S大学の偏差値・難易度ランキング
5S大学を目指すにあたって、現在の学力との距離を把握しましょう。
文系・理系別の偏差値一覧
2026年度入試における、一般的な偏差値の目安(前期日程)は以下の通りです。
【5S大学の文系・理系別の偏差値一覧(※1)】
| 大学名 | 文系学部 偏差値 | 理系学部 偏差値 |
|---|---|---|
埼玉大学 | 49〜61 | 54〜 61 |
信州大学 | 45〜61 | 52〜69 |
静岡大学 | 47〜61 | 54〜60 |
滋賀大学 | 49〜61 | 56〜60(※2) |
新潟大学 | 46〜59 | 51〜69 |
※1 ベネッセ公表の偏差値データをもとに記載しています
※2 データサイエンス学部の偏差値です
共通テストの目標得点率(ボーダー)は何%?
5Sに合格するための共通テスト目標得点率は、68%〜75%が目安となります。
5Sは2次試験の科目数が1〜2科目と比較的絞られている学部が多いため、共通テストでいかに点数を稼げるかが合否の分かれ目となります。
なお、ボーダーは大学や学部によって異なります。
5Sの難易度傾向は|「立地」と「看板学部」が鍵
5Sは同格の大学群ですが、入試難易度や人気傾向にはいくつかの特徴があります。
近年、特に高い難易度を維持しているのが埼玉大学と滋賀大学です。埼玉大学は首都圏という絶好の立地から、都内の国立志望者や旧帝大からの志望変更組が集中しやすく、全学的に倍率が高まりやすい傾向にあります。
一方、滋賀大学は日本初の「データサイエンス学部」や伝統ある経済学部に全国から優秀な受験生が集まり、特定分野での難易度が突出しています。
しかし、これだけで5S内の序列を決めつけることはできません。新潟大学や信州大学は、医学部や歯学部といった難関国家資格系学部において地方国立医学部の中でも上位に位置し、旧帝大志望者の併願先・変更先としても選ばれる難関といえます。
また、静岡大学は工学・情報分野で地元製造業との強固な連携があり、理系受験生の間では非常に高い評価を得ています。
「どの5Sが上か」という視点ではなく、「どの大学が自分の学びたい専門分野でトップクラスか」という視点で選ぶことが、5S受験を成功させる鍵となります。
5S大学の序列は?他大学群との徹底比較
受験校を選ぶ際、5Sと並んで検討されることが多い大学群と比較してみましょう。
5S vs 金岡千広(準難関国立)|難易度の壁はどこにある?
5Sの上位に位置するのが「金岡千広(金沢・岡山・千葉・広島大学)」です。この2つのグループの間には、偏差値にして2.5〜5.0程度の差があります。
金岡千広は旧帝大の併願校としての性格が強く、2次試験の問題難易度も高めです。一方、5Sは共通テスト重視の配点が多く、基礎〜標準問題を完璧にこなす力が重視されます。
就職においてはどちらも「高学歴」枠ですが、研究職や中央官庁を目指すなら金岡千広の方がやや優勢となります。
5S vs GMARCH・関関同立|「偏差値」と「入学難易度」のねじれ
偏差値の数値だけを見ると、3科目型のGMARCHの方が高く出やすい傾向にありますが、5教科7科目の試験を乗り越えてた非常に高く評価されています。
難易度の目安としては、GMARCHや関関同立の中位学部に合格できる学力層が、5教科の総合力を備えた場合に5Sの合格圏内に入ると考えれば良いでしょう。
都心での知名度は私立上位校が勝る一方、誇り高い国立大学である5SもGMARCHに劣らぬ価値を持っています。
ダブル合格したらどっちに行く?国立と私立の判断基準
もし5SとMARCHの両方に合格した場合、おもな判断基準は以下の2点になるでしょう。
- 学費
- 将来の居住地や就職先
国立大学と私立大学の学費を比較すると、4年間で約200万円〜300万円の差がうまれると想定されます。経済面を優先するなら国立大学への進学をおすすめします。
また、大学卒業後にどこで働きたいかも視野に入れて損はありません。都内で働きたいのであれば、首都圏の私立中堅~難関大に通えば卒業後も人脈を生かすことができます。地方の国立大学は地元企業に就職する学生も多いため、卒業後の人間関係や就職先を視野に入れて検討してみてください。
5S大学の就職実績
国立大学である5Sは、就職において高い信頼と実績を誇ります。
「準難関国立」という確固たる地位がある
結論からいうと、5Sの学生が学歴フィルターで足切りされることはほとんどありません。
一般的に大手メーカーやメガバンク、インフラ企業の人事担当者は、論理的思考力や真面目さを高く評価しており、国立大学出身の学生を多く受け入れています。
特に理系分野では大手企業の推薦枠を豊富に保持しているケースもあり、大学での研究成果や専門性を武器に日本を代表する企業の内定を狙える環境にあります。
公務員・教員・地元有力企業への圧倒的な強さ
5Sの最大の強みは、地域における最強のカードであることです。
新潟大学なら新潟県、静岡大学なら静岡県において、県庁や市役所、地元有力銀行、地銀、地元トップメーカーへの就職は、他を寄せ付けない圧倒的なシェアを誇ります。その地域で生きていくなら、旧帝大に次ぐ評価を得られるのが5Sです。
理系は「院進」で大手メーカー就職が最強のルート
5Sの理系(工学部や理学部)に進むなら、大学院への進学(院進)を視野に入れてくいる方も多いでしょう。
5Sクラスの国立大学院を修了すれば、トヨタ、日立、ソニーといった日本屈指のグローバル企業への道が大きく開けます。
私立大学よりも一人あたりの研究予算が多いため、高度な専門性を身につけられるのが5S理系の魅力です。
5S大学に合格するための受験戦略
5Sの合格を掴むためには、国立特有の戦い方が必要です。
共通テストと二次試験の点数配分を確認する
5Sの入試は、大学・学部によって共通テストと2次試験の配点比率が大きく異なります。
たとえば、共通テストの配点が8割という学部の場合は、1月までの共通テスト対策が勝負を決める要因となります。もしも2次試験の配点が高い場合は逆転が可能です。
まずは志望学部の配点を確認し、どの分野で得点を取っていくか戦略を立てましょう。
共通テストで大崩れしないための基礎固め
5S合格の鍵は、共通テストで大失点をしないことです。
現役生は、夏休みが終わるまでに主要3科目(英・数・国)の基礎を固め、10月以降は理科・社会の暗記分野を徹底的に詰め込むスケジュールを組みましょう。
5Sは共通テストのボーダーが7割前後と高いため、全科目で平均的に得点できるバランス感覚が求められます。
5S大学入学で未来を切り拓こう
5S(埼玉・信州・静岡・滋賀・新潟)は、GMARCHといった私立大学に比べると決して派手な存在ではありません。しかし、実績に目を向けると、学費を抑えつつ一流企業や公務員への道を確実に切り拓ける、「コストパフォーマンスの高い」大学であることがわかります。
- 国立大学ならではの少人数教育と充実した研究環境
- 地元での圧倒的なステータスと、大手企業からの厚い信頼
- 共通テストを乗り越えた先にある、一生モノの自信と学歴
これらが手に入る5Sは、堅実に将来を見据える受験生にとって、まさに失敗しない大学選びといえるでしょう。
偏差値の数字だけに惑わされず、各大学が持つ独自の強みや、キャンパスがある街の雰囲気に注目してみてください。自身の性格や希望にあった環境がきっと見つかるはずです。