四大予備校のひとつである河合塾は、大学受験を控えた高校生や浪人生、既卒生の受験勉強をサポートするため、全国各地に校舎を展開しています。
大学受験対策のために河合塾への通塾を検討している方のなかには、どれくらいの費用がかかるか気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、河合塾の料金について徹底解説します。さらに、各種割引などについても紹介しますので、河合塾への入塾を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
河合塾の特徴・指導方針
日本の大手予備校のひとつである河合塾は、長年にわたり大学受験指導において高い実績を誇っています。
まずは河合塾の特徴と指導方針をみていきましょう。
河合塾の特徴
河合塾の特徴としては主に以下が挙げられます。
河合塾は厳しい採用基準に基づいて講師を選抜しており、経験豊富で専門性の高い講師が数多く在籍しています。そのため、各教科に特化した専門の講師によって、生徒の理解を深めるように工夫された授業を受けることが可能です。
また、河合塾では、志望大学や学力レベルに応じたクラス編成がされており、自分にあったレベルで効率的に学習できます。
クラスごとに設けられたカリキュラムは、年間を通して「基礎→応用→実戦」と段階的に力をつけられるように設計されているので、受験までに必要な力をバランスよく養えるでしょう。
さらに、河合塾が実施している「全統模試(全国統一模試)」は、受験生の大多数が受ける定番の模試。
全国的な順位や偏差値を把握できることに加え、模試後に確認できる成績表の内容が非常に詳細であることから、弱点分析や志望校合格可能性の判断に役立ちます。
また、充実したサポート体制も河合塾の魅力のひとつ。生徒一人ひとりに専属の担任(チューター)がつき、気軽に質問や相談ができるだけでなく、進路指導やメンタルサポートまでさまざまなサポートを受けることが可能です。
河合塾では、授業の内容をアップデートして生徒に適切な指導をおこなうために、全国にある大学の入試傾向を分析しています。一般入試だけでなく、推薦・総合型選抜対策にも対応しており、昨今の多様化する大学入試への対策をするにあたり、心強い存在といえるでしょう。
河合塾の指導方針
河合塾では、「自ら学ぶ力」を育成することに重きを置いています。単に知識を与えるだけではなく、自分で考え、理解し、応用できるようにするための考え方や指針を伝える授業を重視しています。
自習室の整備や学習管理のアドバイスなども、自立した学習を支えるために必要不可欠な要素です。
河合塾の授業は集団授業が基本ですが、進路指導や学習アドバイスは個別に実施。これにより、生徒の志望校や特性にあわせた「個別指導」が可能です。
受験は人生における大きなイベントのひとつですが、受験自体が目的というわけではなく、受験後も人生は続いていきます。
河合塾では、受験を通じて「努力する力」「考える力」「生き抜く力」を育てるという理念を掲げており、受験だけにとどまらない「人間教育」 の実施を目指しています。
これらのことから、河合塾は以下のような人に向いているといえます。
河合塾の料金は1講座4.7万円~(高校グリーンコース)
河合塾の授業料は、エリア、学年や受講形式(対面・映像・個別指導)、講座の時間数・回数によって異なり、学費は以下の3つで構成されています。
例として、都内在住の高校生・既卒生の授業料について解説します。
※2025年11月時点の情報です。
高校生(高校グリーンコース)
河合塾の高校生向けコースは、「高校グリーンコース」と呼ばれています。
高校グリーンコースは1学期(4~7月)と2学期(9~12月)に分かれており、1学期と2学期でそれぞれ13回ずつ講義があります。
高校生が河合塾でもっともリーズナブルな講座を1講座受講する場合に必要な費用(税込)は、以下のとおりです。
※塾生サポート料:高1・2生:4,540円/月、高3生:7,140円/月
入塾金は、キャンペーンの利用などで免除されることがあります。
入塾金が免除された場合の1学期の料金は、
となります。
※参照:河合塾 高校グリーンコース 学費の仕組み・支払方法
既卒生(大学受験科)
河合塾の既卒生向けコースは、「大学受験科」と呼ばれています。既卒生は学校の代わりに河合塾に通うことになるので、授業料は通年で支払います。
また、大学受験科では高校グリーンコースとは異なり、塾生サポート料は発生しません。
既卒生が河合塾でもっともリーズナブルなコースを受講する場合に必要な費用(税込)は、以下のとおりです。
また、大学受験科でも高校グリーンコースと同様に、過去の河合塾講義の受講実績などによって、入塾金が免除される場合があります。
入塾金が免除された場合に必要なのは授業料だけなので、570,000円(税込)~となります。
※参照:河合塾 大学受験科 学費・入塾手続き方法
口コミによる月額平均料金
なお、Ameba塾探しに寄せられた口コミによると、河合塾に通っている生徒の毎月の平均料金は以下のとおりです。
【口コミによる月額平均】
※上記の金額は2025年11月11日現在のデータをもとに算出しています
口コミによるよ、高校生の月額平均が36,482円となっていますが、1学期(=4か月)換算で考えると、14.5万円強であることがわかります。
前章で「もっともリーズナブルな金額」として提示した金額は66,000円でしたが、複数の授業を受講すれば1学期あたり10万円を超すのが一般的といえるでしょう。
なお、中学生が河合塾に通う場合、主に「中学グリーンコース」や「河合塾Wings」などのコースが提供されています。
河合塾の授業料は一括または分割支払い(月払い)
河合塾の高校グリーンコースは月払いまたは一括払いから、大学受験科は、一括払いまたは分割払いから選択します。
一括払いでは入塾金と授業料の全額を一括で支払い、決済手段はクレジットカードまたは銀行振込です。学費が30万円未満の場合は、コンビニエンスストアでの支払いも可能です。なお、銀行振込を選択した場合、振込手数料が自己負担になることに注意してください。
分割払いの場合、分割回数は2回となり、 初回に入塾金と授業料の一部を支払い、2回目に残額を支払います。一括払いに比べて20,000円が加算されるので、一括払いで570,000円のコースを分割払いで支払う場合の金額は、590,000円になることに注意しましょう。
決済手段は、初回はクレジットカードまたは銀行振込から選べ、学費が30万円未満の場合はコンビニエンスストアでの支払いも可能。2回目はクレジットカード、口座振替(銀行口座からの引き落とし)、Pay-easy(ペイジー)から選択できます。
支払いスケジュール
2025年度の支払いスケジュールは、一括払いの場合、入塾申し込み時に全額を支払います。
分割払いの場合は、入塾申し込み時に初回分を支払い、2回目の支払いは2025年7月に決済手段によって以下の日程でおこなわれます。
一括払いの場合はもちろん、分割払いでもまとまった金額を一括で支払うことになるため、河合塾を利用する際は家計の負担も考慮するようにしましょう。
※河合塾 学費の仕組み・支払方法
河合塾で授業料以外にかかる費用
河合塾に通塾するために必要な費用は先述したとおりですが、基本的な授業料以外にも以下に挙げるような費用が必要になる場合があります。
オプション講座費用は、オンライン講師個別指導などのオプション講座を申し込んだ場合にかかる費用です。
講習費用は、春期講習、夏期講習、冬期・直前講習などの講習を受講する場合にかかり、多くの講座を受講すると、まとまった金額の出費が発生します。
模試費用は、塾生サポート料に含まれる対象模試以外や上限回数を超えて模試などを受験する際にかかる費用のこと。
デジタル端末費用は、デジタル端末を使用する講座で、インターネットに接続できる通信機器代や通信費などを含めた費用です。
これらの費用がどの程度かかるは、生徒によって大きく異なります。河合塾で受ける予定の講座や模試がある程度決まっている場合は、その予定を踏まえて教務担当やチューターに確認してみるのがよいでしょう。
河合塾に通った方の口コミから料金をチェック
河合塾への入塾を検討している方は、料金に関する口コミを確認するのも有効です。
Ameba塾探しには、実際に塾に通った方の口コミが数多く寄せられているので、これまでに河合塾に通った方の料金に関する口コミをチェックしてみましょう。
通塾時期や地域によって異なる部分もありますが、ぜひ参考にしてみてください。
【ポジティブな口コミ】
ポジティブな内容の口コミでは、「金額以上に手厚くサポートしてもらえた」「手厚い指導を受けられる」と、指導やサポートの充実度を鑑みて、金額に納得している内容が多く見られました。
また、「毎日自習室に行っていたため高いとは思わない」「教材や自習室の使用などが含まれていると考えると思ったよりは安い」といった口コミも見られました。
自習室などを利用するかどうかは生徒により異なりますが、十分に活用できたと感じている方は、費用に関して高くないと感じているようです。
その一方で、以下に挙げるようなネガティブな口コミも見られました。
【ネガティブな口コミ】
予備校に通う以上、季節講習や模試を受講する方が大半なので、「模試や講習には別途お金がかかる」「夏期講習で思ったより費用がかかる」といった意見が見られました。
費用を抑えるには、自学自習できる内容と講義の受講が必要な内容をきちんと線引きして、講習や模試の受講を必要最小限にするなどの工夫をして対策しましょう。
また、「授業料をまとめて支払わなければならないのが家計を圧迫した」という口コミもありました。
河合塾の授業料は、大学受験科の場合、一括払いもしくは2回の分割払いで支払わなければならないので、まとまった金額の出費が発生することを苦しく感じる方もいるようです。
支払い方法としてクレジットカードを選択すれば、「あとから分割払い」などで負担を分散させることができるので、そのような方法も用いながら家計の負担を抑えるようにしましょう。
河合塾で利用できる各種割引特典・特別奨学制度を紹介
河合塾で授業を受けるためにはさまざまな費用が必要ですが、以下に挙げるような家計への負担を抑えられる制度もいくつかあります。
河合塾に入塾する場合、高校生なら33,000円(税込)、既卒生なら100,000円(税込)の入塾金が必要ですが、小学・中学のグリーンコースに在籍していた方や河合塾Wings生など、一定の条件を満たした方は入学金が全額免除されます。
全額免除とはならない場合でも、半額免除や一部(10,000円)免除などの条件も設けられているので、いずれかの条件に該当することで入塾金の支払いを抑えることが可能です。
また、2025年6月3日現在、すでに河合塾生の方がお友だちを紹介する際に使える「お友達紹介キャンペーン」と、これから河合塾に入塾したい方がお友だちと一緒に入塾する際に使える「お友達と一緒に入塾キャンペーン」を実施しています。
それぞれ条件を満たすことで、対象者全員に図書カードネットギフト2,000円分をプレゼント。詳細は公式サイトでご確認ください。
なお、「医学部コース」「東大理類コース」「東大文類・一橋大コース」に通う場合は、「大学受験科スカラシップ制度」によって、授業料を減免してもらえる可能性があります。
スカラシップ制度の対象コースに申し込んだ後、「TOEFL®」「SAT」「IB(predicted grades)」のスコアレポートなど、証明になるものを送って審査を受け、通過すれば授業料から最大30万円が減免されます。
さらに、関東地区限定ではありますが、東大・京大・国公立大医学部医学科を目指す成績優秀者に対して、授業料が最大50万円免除される特別奨学生を設けています。特別奨学生試験の結果をもとに、基準に達した方を「特別奨学生」として認定するため、申込期間・試験日程を確認しておきましょう。
河合塾への通塾を検討している方のなかには、自然災害によって実家が被災して、経済的に苦しい思いをされている方もいるかもしれません。
河合塾では、2025年度河合塾大学受験科入塾希望者で、2023年4月1日以降に発生した自然災害によって被害を受けた方に対し、入塾金全額免除や授業料を20%免除する「河合塾被災者特別奨学制度」を設けています。
また、河合塾では奨学基金制度も設けており、経済的理由により学習を継続することが困難な方を奨学基金生として認定することで、学費の一部免除や奨学金の貸与などをおこなっています。
これらの特典や制度は、利用を希望するすべての方が利用できるわけではなく、対象となるための条件が設けられています。利用したい特典や制度がある方は、河合塾の公式サイトで条件を確認したうえで申し込みましょう。
大学受験で豊富な実績のある河合塾の入塾説明会に参加しよう
河合塾は、大学受験指導における実績とノウハウがある大手予備校です。最新の受験情報を活用した指導が受けられる河合塾で学ぶことで、志望する大学に向けて効率的に学習でき、最短ルートで合格を目指すことができます。
河合塾への入塾を検討している方は、まずは入塾説明会に足を運ぶことをおすすめします。本当に入塾すべきかどうかを判断するために必要な、さまざまな情報を入手し、検討することが可能です。
なお、河合塾の高校グリーンコースでは、実際の授業を体験できる制度が設けられています。どの講座が自分にあっているか確認したい方、校舎や教室の雰囲気が知りたい方は、ぜひ体験授業を受けてみてください。

