中学生が塾に通う割合は、進学先や学年によって異なります。高校受験を控える公立中学生は、授業の補習や定期テスト、内申点対策を目的に通塾するケースも多く、塾に通い始める時期や必要な費用を知っておくことが大切です。
この記事では、中学生の通塾率と平均費用、塾へ通うメリットや注意点、塾選びのポイントを解説します。中学生におすすめの塾も紹介しますので、お子さんにあう学習環境を考える参考にしてください。
- 中学生の通塾率は?文部科学省の調査データ
- 公立・私立中学生の通塾率の割合
- 学年別(中1・中2・中3)の通塾率の推移
- 中学生が塾に通い始める時期とタイミング
- 塾に通わない中学生の割合と家庭学習法
- 中学生が塾に通うメリットと主な目的
- 高校受験に向けた対策の実施
- 定期テスト対策による内申点アップ
- 塾講師への進路相談
- 勉強に集中できる学習環境の確保
- 継続的な学習習慣の定着
- 中学生が塾に通う場合の注意点
- 塾に通うための費用の発生
- 通塾にかかる時間の考慮
- 塾に行くことの目的化の懸念
- 中学生の学習塾にかかる平均費用相場
- 中学生の塾選びにおけるポイント
- 中学生におすすめの塾・学習塾4選
- 個別指導の明光義塾
- 個別教室のトライ
- 栄光ゼミナール
- 臨海セミナー
- 中学生の通塾率は約60%!塾に通うなら目的を明確にしよう
中学生の通塾率は?文部科学省の調査データ
中学生が塾に通う割合を、民間調査と公的調査の両方から見ていきます。
「Ameba塾探し」が全国の小中学生の子どもがいる保護者約3,000人に実施したアンケート によると、塾に通う中学生の割合は全体の58.9%です。中学生の約6割が塾に通っていることがわかります。
また、文部科学省が発表した「令和5年度子供の学習費調査」(※1)によると、中学生の学習塾費には学校区分による差がみられます。ここで示す金額は在学者全体を対象にした年間平均額であり、塾に通っている生徒だけの平均額ではありません。
◆公立・私立中学校の通塾率と平均費用
| 公立中学校 | 私立中学校 | |
|---|---|---|
| 学習塾費を支出した割合 | 66.0% | 51.2% |
| 年間平均費用 | 230,385円 | 168,058円 |
双方の結果から、公立中学校に通う中学生のほうが、私立中学校に通う中学生よりも塾に通う割合が高いことがわかります。
理由として、私立中学校は高校までエスカレーター式のところが多く、高校受験などの進学のために塾に通わせる割合が減っていることが挙げられます。
(※1)参考:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」
公立・私立中学生の通塾率の割合
結論として、公立中学校に通う生徒のほうが、私立中学校に通う生徒よりも通塾率が高い傾向にあります。背景には、高校受験対策の必要性の違いがあると考えられます。
公立中学校に通う生徒は、高校受験に向けて中学1年生の段階から塾に通い始めるケースが多く見られます。
一方で、私立中学校は中高一貫校である場合が多く、高校受験対策よりも学校の授業の補習目的で通塾する生徒が中心です。そのため、私立中学生は公立中学生に比べて通塾の必要性がやや低く、割合にも差が表れます。
進学ルートの違いが、公立と私立の通塾率の割合に大きく影響しています。
学年別(中1・中2・中3)の通塾率の推移
中学生の通塾率は、学年が上がるごとに高まる推移を見せます。各学年における主な入塾のきっかけや目的は以下の通りです。
中学1年生の段階では、学校の授業についていくための基礎固めとして通い始める生徒が中心です。
中学2年生になると、部活動との両立に悩み始める時期や、定期テストの難易度上昇をきっかけに入塾するケースが増加します。
そして中学3年生では、部活動を引退した夏休み以降に、本格的な高校受験対策として駆け込みで入塾する生徒が急増します。受験が近づくにつれて、塾の必要性を感じる家庭が増えていきます。
中学生が塾に通い始める時期とタイミング
中学生が塾に通い始める時期は、学年の切り替わりや受験を意識し始める時期に増える傾向があります。
中学1年生の春は、小学校から中学校への進学を機に、学習習慣を身につける目的で入塾するタイミングとして最適です。
また、中学2年生の冬は「中学3年生になる前に基礎を固めたい」「高校受験を本格的に意識し始めた」という理由から、冬期講習をきっかけに入塾する生徒が多く見られます。
部活動の引退後である中3の夏から通い始めるケースもありますが、志望校対策に十分な時間を確保するためには、早めの入塾が推奨されます。
塾に通わない中学生の割合と家庭学習法
全体の約4割の中学生は塾に通わず、家庭学習を中心に勉強を進めています。塾に通わない場合、市販の参考書や問題集を活用したり、タブレットを使った通信教育を利用したりして自学自習をおこなうのが一般的です。
塾に行かない選択をする生徒は、自分で学習スケジュールを立て、毎日決まった時間に机に向かう習慣を確立しています。
定期テスト前には学校のワークを繰り返し解くなど、基礎の反復を徹底することが成績維持の鍵です。塾に通わなくても、自己管理ができれば十分に学力を伸ばすことが可能です。
中学生が塾に通うメリットと主な目的
中学生が塾に通うメリットおよび目的としては、主に以下のようなことが挙げられます。
それぞれ詳しく説明します。
高校受験に向けた対策の実施
塾では、高校受験に特化した学習ができます。これまで多くの受験生を指導した経験と実績が蓄積されているため、入試の形態や過去の出題傾向を熟知している場合が多く、志望校にあわせて効率的な対策ができます。
また、成績が思うように伸びないときのモチベーションを保つコツや、問題を解くときのペース配分や取り組み方といった受験テクニックなど、勉強の悩みや質問についてアドバイスをもらえる点もメリットのひとつ。
近年、高校入試では選抜方法や評価の観点が変化しており、都道府県によって制度の違いもあります。
定期テスト対策による内申点アップ
高校受験においては、学校の内申点も重要な要素です。内申点を上げるためには学校での生活態度はもちろん、定期テストでよい成績をおさめることも大切です。とくに推薦入試では合否判定に内申点が大きく影響します。
内申点は、コツコツ積み重ねていく必要があり、一朝一夕で好成績を出すことはできません。早いうちから塾に通って定期テスト対策をおこない、内申点を上げることで、合格に大きく近づきます。
塾講師への進路相談
経験豊富な講師に進路相談ができる点も大きなメリットのひとつです。これまで多くの中学生を指導してきた実績があるため、初めての受験で不安な場合は心強い味方になります。
具体的な進路が決まっていない場合も、講師が相談に乗ってくれるケースがほとんどです。早いうちに進路を明確にすると、その分早く試験対策ができます。
勉強に集中できる学習環境の確保
自宅だと誘惑が多くて、なかなか勉強に集中できないと感じる人は多いでしょう。塾には自習室を設けているところが多く、授業時間以外でも自由に使うことができます。
自宅で勉強がはかどらない人は、塾の自習室を利用することで集中して勉強することができます。
なお、自習室はとくに受験間際になると席が埋まりやすくなります。自習室の席の数と、在籍生徒数のバランスはあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
継続的な学習習慣の定着
学習習慣を自力で身につけるのは大変ですが、塾に通えば毎週決まった曜日の決まった時間に勉強することになります。塾では宿題も出されるため、家でも勉強をする習慣が身につきます。
塾によっては家庭での学習習慣をサポートしてくれるところもあるので、勉強が苦手な場合は相談してみましょう。なかなか学習習慣が身につかない場合は、塾に通って勉強をルーティン化してしまうのがおすすめです。
中学生が塾に通う場合の注意点
中学生が塾に通う際は、以下のような点に注意しましょう。
塾に通うための費用の発生
塾に通えば、当然費用が発生します。毎月の授業料や教材費はもちろんのこと、夏休みや冬休みには夏期講習・冬期講習の費用も必要になります。
入塾する前に、年間でどのくらい費用がかかるのか確認し、トータルの費用をあらかじめ算出しておきましょう。費用を極力おさえたい場合は、苦手な科目に絞って受講することもおすすめです。
通塾にかかる時間の考慮
塾が自宅から離れている場合は、通塾に時間がかかります。必要以上に子どもの負担を増やさないためにも、通いやすい立地にある塾を選ぶことをおすすめします。
入塾する前に見学や体験に行き、駅やバス停からの距離、駐輪場の有無、周囲の建物や街灯の有無などを確認しましょう。夕方や夜の人通りがどの程度あるかなども確認してから塾を選ぶことで、子どもの安全を確保することにもつながります。
また受験シーズンになると、毎日のように塾に通うケースも想定されます。子どもが通いやすく、保護者が迎えに行きやすい場所を選びましょう。
塾に行くことの目的化の懸念
通塾する中学生のなかには、塾に行くこと自体が目的となってしまい、塾に行くだけで満足してしまう場合があります。与えられた宿題や問題をただ解くだけといったように、講師からの指導に受け身になってはあまり意味がありません。
主体性を持って自分から学ぶ姿勢があることが大切です。塾に通うことは目的ではなく、「苦手を克服したい」「得意をさらに伸ばしたい」「志望校に合格したい」といった目標をかなえるための手段です。定期的にテストや模試などのタイミングで都度目標を設定し、見直しましょう。
中学生の学習塾にかかる平均費用相場
中学生の学習塾にかかる年間の平均費用相場は、公立で約25万円、私立で約17.5万円です。
この費用には、毎月の授業料だけでなく、入塾金や教材費、模擬試験の受験料などが含まれます。
また、夏休みや冬休みに実施される特別講習(夏期講習や冬期講習)を受講する場合、追加で数万円から10万円程度の出費が発生することも珍しくありません。
集団指導塾よりも個別指導塾のほうが費用が高くなる傾向にあるため、家庭の予算と子どもの学習スタイルをすり合わせて選ぶことが大切です。
中学生の塾選びにおけるポイント
子どもを塾に通わせると決めたら、次はどういった塾が子どもにあっているかを見極めましょう。
Ameba塾探しが2022年に実施したアンケートでは、一度塾や家庭教師を利用し始めると、なかなか変えにくいと考える人が7割以上もいることがわかりました。
頻繁に学習環境を変えるのは子どもと保護者双方にとって負担なので、焦らず時間をかけて塾を選ぶことが大切です。
中学生の塾選びのポイントは、主に7つあります。
まずは塾に通う目的を明確にしましょう。どの授業形態が子どもにあうのか悩む場合は、塾の体験授業に参加することをおすすめします。
塾によっては、体験授業の際に学習・進学相談をおこない、アドバイスをもらえることもあるので、積極的に利用しましょう。
中学生の塾の選び方については、下記の記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
中学生におすすめの塾・学習塾4選
ここでは、中学生におすすめの塾を紹介します。個別指導塾から集団塾まで、幅広いニーズに応えてくれる塾をラインナップしていますので、塾選びの参考にしてください。
※教室数や料金、コース内容は変更されることがあるため、最新情報は各塾の公式サイトで確認してください。
個別指導の明光義塾
個別指導塾として全国に多くの教室を展開する明光義塾は、生徒の志望校に応じたカリキュラムを実践し、講師と対話をしながら学習する塾です。
授業のなかで対話を繰り返しながら「わかったつもり」をなくしていきます。カウンセリング時には、目標を講師と一緒に設定し、達成に向けてカリキュラムの見直しをおこないます。
オンライン授業も実施しているため、子どもの性格や適性に応じて学び方を選択することも可能です。
個別教室のトライ
個別教室のトライでは、AIを用いたトライ式AI学習診断をもとにして、生徒一人ひとりにあわせたオーダーメイドのカリキュラムを作成します。
講師が指導した内容について、生徒が教える立場に立って授業をする「ダイアログ学習法」を導入しています。生徒が学んだ内容について自分の言葉で説明することを前提として取り組むようになるので、理解度も深まり積極的な学習姿勢も身につきます。
栄光ゼミナール
栄光ゼミナールは、私国立中学受験・公立中高一貫校受検・高校受験のための大手進学塾です。
10人程度の少数クラスで授業をおこなうため、質問や発言がしやすく、講師も生徒一人ひとりの理解度を確認しながら授業を進めていくことができます。
学力別、目的別でクラス分けしているため、同じ目標をもった仲間と切磋琢磨できるのも栄光ゼミナールの魅力のひとつです。
臨海セミナー
臨海セミナーでは、「通常授業」「宿題」「小テスト」「りんかいテスト/模試」の手順を何度も繰り返して成績向上へとつなげていく、独自のシステムを導入しています。
カリキュラムは、同じ内容を繰り返し学んで知識を定着させる形式になっているため、授業をきちんと受けることで自然と理解が進むようになっています。
全校一斉でおこなう「りんかいテスト」では、平均点や自分の順位などを集計して伝えられるため、現状を確認できるほか、モチベーションを維持・向上させるのに一役買ってくれるでしょう。
中学生の通塾率は約60%!塾に通うなら目的を明確にしよう
「Ameba塾探し」が全国の小中学生の子どもがいる保護者約3,000人を対象におこなったアンケートによると、塾に通う中学生の割合は全体の58.9%と、中学生の2人に1人は塾に通っていることがわかります。
塾に通うと、高校受験の対策をおこなえる、学習習慣を身につけられる、勉強に集中できる環境が手に入るなどといったメリットが期待できます。
その一方で、通塾時間がかかる、塾に行くこと自体が目的となってしまう可能性があるなどの注意点があることも念頭に置いておかなければなりません。
子どもを塾に通わせると決めた場合は、子どもの学力や学習意欲、性格にあった塾を見極め、目的に沿った塾を選ぶことが大切です。
塾の選択肢が多すぎて悩んでしまう場合は、簡単な質問に答えるだけで、子どもにあう塾を探しやすい「ぴったり塾診断」もおすすめです。
また、Ameba塾探しでは、個別指導・集団授業・映像授業などといった授業形式や、料金、受講できる科目、口コミ、地域などのさまざまな項目で塾の候補を絞り、複数の塾を比較検討することができます。塾選びで悩んだら、ぜひAmeba塾探しを利用して、ぴったりの塾を見つけてください。
