塾へ行くのが「めんどくさい」と感じる日はありませんか。
学校生活や部活動で忙しいなか、塾に通うことが負担に感じられ、「めんどくさい」という気持ちになってしまう方も多いのではないでしょうか。
勉強や宿題に追われ自由な時間が減っていくなかで、そのような気持ちになるのは自然なことです。「行きたくない」という思いと「でも行かなきゃ」という義務感の間で揺れ動いているかもしれません。
しかし視点を変えると、塾は単なる勉強の場所ではなく、自分の可能性を広げるチャンスでもあります。本記事では、そんな気持ちの原因や対処法、勉強のモチベーションを保つコツなどを解説していきます。
- 塾がめんどくさい・だるいと感じる8つの原因と対処法
- 授業のレベルが高く勉強が楽しくないから
- 塾講師の指導や性格との相性があわないから
- ほかの塾生徒と馴染めないから
- 塾と学校で生活が手一杯になるから
- 親が決めた塾に通っているから
- 家や学校から遠く通うのが大変だから
- 塾以外にもっとやりたいことがある
- 宿題や課題が多い
- 塾に通うモチベーションを保つ3つのコツ
- 目標にあわせてスケジュールを立てる
- 勉強と息抜きのサイクルを決める
- 志望校の学校説明会やオープンキャンパスに参加する
- 【保護者向け】「塾がめんどくさい・だるい」というお子さんにできること
- 塾や勉強の様子を気にかける
- 目標を達成したときのご褒美を用意する
- 努力の過程を褒める
- 塾に行きたくない理由を聞いてあげる
- 塾を辞める・転塾する際の注意ポイント
- 塾を辞めても成績や受験対策に問題はないか
- 辞める前に休塾も考える
- 転塾先の費用やカリキュラムを確認する
- 「塾がめんどくさい・だるい」という気持ちを乗り越えて志望校合格を目指そう
塾がめんどくさい・だるいと感じる8つの原因と対処法
「塾に通うのがめんどくさい」と感じる理由は、人によって異なるでしょう。ここでは、考えられるおもな原因を具体的に見ていきましょう。
授業のレベルが高く勉強が楽しくないから
塾に通うのがめんどくさいのは、塾の授業レベルが高くて勉強が楽しくないと感じるからではないでしょうか。
難しい問題に直面すると、「わからない」「できない」という気持ちになってしまうのも無理はありません。こんな経験はありませんか?
たとえば受験を目的にしている場合、数年間塾に通う場合も多いでしょう。真剣に学習に取り組む中で、このような感情を抱くのは決して特別なことではありません。
そんな時は、塾の講師に正直に話して、基礎の復習をしてもらうようにしましょう。わからないところがあれば、早めに対策しておくことで、自信を失わずに済みます。
塾講師の指導や性格との相性があわないから
「この講師の授業、ついていけないな」「わかりにくいな」と思ったことはありませんか?
塾講師との相性があわないと感じるのも、珍しいことではありません。講師との相性があわない場合、以下のような問題が起きがちです。
厳しすぎる指導や、反対にゆるすぎる指導が自分にあわないと感じることもあるでしょう。また、ほかの生徒との比較や苦手分野の指摘など、講師の言動にプレッシャーを感じてしまうこともあります。
自分の努力だけでは解決しにくい状況のため、「塾がめんどくさい」と感じても仕方がありません。
塾講師との相性が悪い場合は、正直に話して講師を変更してもらうのが最善です。学習意欲があるにもかかわらず、講師の指導があわずに塾に行きたくないとなっている場合は、そのまま我慢し続ければ学習意欲もなくなってしまう可能性が高いです。
保護者の方は、お子さんとよく話し合って講師変更などを考えてみてください。
ほかの塾生徒と馴染めないから
塾でほかの生徒と馴染むことは、思った以上に難しいと感じる方も多いでしょう。「塾がめんどくさい」と感じる原因には、以下のようなものも挙げられます。
「みんな楽しそうに話しているのに、自分だけ輪に入れない」と一度でも思ってしまうと、なかなか自分からコミュニケーションを取りづらくなります。
塾に友だちができにくい状況が影響して、通うモチベーションが低下してしまうこともあるでしょう。
この場合は、同じ塾内で個別指導に変更してもらったり、オンライン講座のある塾に転塾するのも手段の一つでしょう。
塾と学校で生活が手一杯になるから
学校と塾の両立は、多くの生徒にとってストレスにもなります。「疲れた」「時間が足りない」そんな思いを抱えている方も少なくないでしょう。
以下のように生活が手一杯になることも、「塾がめんどくさい」と感じてしまう要因のひとつです。
やりたいことができなかったり、睡眠時間が足りなかったりするような状況が続くと、「めんどくさい」という気持ちが強くなってしまうのは自然なことです。
睡眠時間やほかのものを楽しむ時間を確保するためにも、塾の頻度を調整してみるのもよいです。
親が決めた塾に通っているから
親が決めた塾に通っていることで、「どうして塾に通わなきゃいけないんだろう」と思ったことはありませんか?
以下のように自分の意思とは関係なく塾に通うのは、めんどうに感じてしまうものです。
親の期待と自分の気持ちの間で板挟みになり、複雑な思いを抱えているのではないでしょうか。
「親を悲しませたくない」「でも、本当は別の今の塾をやめたい」とモヤモヤした気持ちを抱えながら通い続けるのは、精神的にもあまりよくありません。
定期的にお子さんと塾について話し合う機会を設けてみてください。本当は行きたくないなどの本音が垣間見えれば、そこはお子さんの状況を汲み取って、転塾や休塾を考えてみるのも一つです。
家や学校から遠く通うのが大変だから
塾が家や学校から遠いと、通うのが大変です。「また今日も遠くまで行かなきゃ…」と思うだけで疲れてしまうかもしれません。
遠くの塾に通う際、以下のような問題に直面することで「塾がめんどくさい」と感じてしまうのではないでしょうか。
複数の問題が積み重なることで、塾に通う意欲が低下してしまうと考えられます。
この場合は、家から近い塾に転塾したり、塾に通う必要のないオンライン講座にコース変更してもらうなどして、対策していきましょう。
塾以外にもっとやりたいことがある
塾以外にもっとやりたいことがある場合、めんどくさく感じることもあります。部活や趣味などのゲームをもっとやりたいと思っている場合には、塾に行くのも億劫になる可能性も高いです。
そんな時は、塾終わりや休日にしっかりとやりたいことができる時間をとってあげるとよいでしょう。
楽しみを後にしておくと、我慢の塾の時間も頑張れる時間に変わるので、これが理由であれば一度試してみるのもおすすめです。
宿題や課題が多い
宿題や課題が多いのも、塾がめんどくさいと感じる原因のひとつです。学校からも別で宿題や課題があり、1日中追われる生活になると、徐々に塾に行きたくないと感じてしまいます。
あまりにも宿題や課題が多すぎる場合には、やる気を失ってしまう前に転塾も考えてみましょう。
塾に通うモチベーションを保つ3つのコツ
受験や成績アップを目標にしているため塾を辞めることは考えていない、でもめんどくさい、という方に向けて、モチベーションを保つコツを紹介します。前向きな気持で塾での学習を充実させましょう。
目標にあわせてスケジュールを立てる
目標にあわせてスケジュールを立てることは、塾通いのモチベーションを維持するうえで効果的な方法です。
長期的な視野を持ちつつ、段階的に目標達成を目指していきましょう。まずは大きな目標、たとえば志望校合格を設定し、そこから逆算して中間目標を決めていきます。
次に、その中間目標を達成するために、月単位や週単位、日単位の小さな目標を立てます。日々の学習と大きな目標とのつながりを実感しやすくするためです。たとえば、「今週は英単語を100個覚える」「今日はそのうち15個を学ぶ」といった具体的な目標を逆算して設定していきます。
目標達成のたびに自己評価をおこない小さな成功を祝うことも、自信とやる気を高めるために重要です。「今週の目標を達成できた」「テストで苦手だった単元の点数が上がった」など、小さな進歩を認識し、自分を褒めることを忘れないでください。
また、定期的にスケジュールを見直し、必要に応じて柔軟に調整することも大切です。学習の進捗状況や、突発的な予定変更に対応できるよう、常に余裕のあるスケジュールを保つよう心がけましょう。
勉強と息抜きのサイクルを決める
塾や自宅での勉強のモチベーションを長期的に保つには、集中して勉強する時間と適度に息抜きをする時間のバランスが不可欠です。
有名な「ポモドーロ・テクニック」では、25分の集中学習と5分の休憩を1セットとし、繰り返します。明確なサイクルを設けることで、「次の休憩まで頑張ろう」という短期的な目標ができ、集中力が高まりやすくなるのです。
息抜きの時間には、自分が本当に楽しめることをするのがポイントです。好きな音楽を聴いたり、軽い運動をしたりと、少しの時間でリフレッシュできる活動を選びましょう。
息抜きをするうえで重要なのは時間厳守です。決めた時間で息抜きを終え、再び勉強に戻りましょう。ダラダラと息抜きしてしまうと、そのあとにしわ寄せがきます。
自分にあうサイクルを見つけるために、いくつかのパターンを試してみるのもよいでしょう。50分勉強して10分休憩、または90分集中して20分休憩など、自分のリズムにあわせて調整してみてください。
志望校の学校説明会やオープンキャンパスに参加する
志望校の学校説明会やオープンキャンパスへの参加は、塾に通うモチベーションを高める効果的な方法です。実際に志望校を訪れることで、漠然としていた目標が具体的になり、学習意欲が刺激されるでしょう。
キャンパス内を見学することで、将来の自分の姿をより鮮明にイメージできるようになります。教室や図書館、運動施設などを実際に目にすることで、具体的なビジョンが湧いてくるでしょう。
また、在校生の話を聞く機会も大きな刺激となります。憧れの先輩たちがどのように勉強し、どんな学校生活を送っているのかを知ることで、自分の目標がより現実味を帯びてきます。「自分もこんな風になりたい」という思いが、日々の学習へのモチベーションにもなるはずです。
さらに志望校の説明会を通じて、その学校独自の特色ある授業や課外活動、留学プログラムなどを聞き、「この学校でしか学べないことがある」という認識を再確認することで、入学への意欲が一層高まるでしょう。
こうした経験を通じて、「塾がめんどくさい」という消極的な気持ちが、「志望校のために頑張ろう」という前向きな姿勢に変わっていくでしょう。
【保護者向け】「塾がめんどくさい・だるい」というお子さんにできること
お子さんが「塾がめんどくさい」「だるい」と言い出したとき、親としてどのように対応すべきか悩むこともあるでしょう。
お子さんの気持ちを理解しつつ、モチベーションを高める支援が重要です。ここでは、親ができる具体的なサポート方法をいくつか紹介します。
塾や勉強の様子を気にかける
お子さんが「塾がめんどくさい」「だるい」というときは、親としてその気持ちに寄り添いましょう。ここで重要なのが「傾聴」の姿勢です。傾聴とは単に聞くだけでなく、お子さんの気持ちを理解しようと努める態度を示すことです。
まずは、批判や助言を控え、オープンな質問を用いてお子さんの気持ちを引き出してみましょう。「塾でどんなことが大変?」「今の気持ちを正直に教えてほしいな」といった聞き方をすることで、塾がめんどくさいと感じる具体的な理由が明らかになる可能性があります。
問題の本質が見えてきたら、次はお子さん自身の考えを引き出しながら、一緒に解決策を考えていきます。「どうしたら楽しく通えそう?」「先生や友だちとの関係で困っていることはある?」など、お子さんの意見を尊重しながら対話を進めましょう。
定期的に塾や勉強の様子について話す時間を設けることで、お子さんの変化にも気づきやすくなります。些細な変化を見逃さず、適度にサポートを続けていきましょう。
目標を達成したときのご褒美を用意する
「塾がめんどくさい」「だるい」というお子さんのモチベーションを高めるひとつの方法として、目標達成時のご褒美を用意することが効果的です。
まずは、お子さんと一緒に具体的で達成可能な短期目標を設定しましょう。たとえば、「今週は毎日30分以上勉強する」や「次の小テストで80点以上取る」というものです。その目標を達成したときのご褒美を、お子さんと相談して決めます。
ご褒美は、必ずしも物である必要はありません。家族で好きな場所に出かけたり、特別な時間を一緒に過ごしたりするのもよいでしょう。大切なのは、お子さんが楽しみにできるものを選ぶことです。
最終的な目標は、ご褒美よりも達成感そのものを喜べるようになることです。短期目標を達成したときは、お子さん自身の努力を認める声掛けを継続しましょう。
学ぶことの楽しさや成長の喜びを感じられるようになれば、「めんどくさい」という気持ちが徐々に和らいでいくはずです。
ご褒美システムは、あくまでも一時的な手段です。お子さんの成長にあわせてご褒美の頻度を減らしていき、最終的には自発的に学習に取り組む姿勢を育むことを目指しましょう。
努力の過程を褒める
親としてできる大切なサポートのひとつが、努力の過程を褒めることです。結果だけでなく、そこに至るまでの取り組みを認めることで、お子さんの自信とやる気を育むことができます。
まず、日々の小さな努力に目を向けましょう。塾の宿題に取り組む姿勢や、少しずつ成長している様子を見逃さず、具体的に褒めてあげてください。
褒める際は、何をどのように頑張ったのかを明確に伝えることが重要です。「よく頑張ったね」という漠然としたものではなく、「難しい問題に諦めずに挑戦したね」「わからないところを先生に質問できたんだね」など、具体的な行動を指摘して褒めましょう。
また、失敗や間違いも学びの過程として肯定的に捉えることが大切です。「間違えても、そこから学べるよ」「チャレンジしたことが素晴らしい!」といった言葉かけで、挑戦する勇気を育てていきましょう。
さらに、お子さんの成長の様子を具体的に伝え、以前と比べての進歩を指摘することも効果的です。「前学期より平均が10点も上がったね」「以前は30分しか集中できなかったけど、今は1時間も勉強できるようになったね」というイメージです。
努力の過程を継続的に褒めることで、お子さんは自分の成長を実感し、「めんどくさい」という気持ちを乗り越えて前向きに取り組む力を養えるようになるでしょう。
塾に行きたくない理由を聞いてあげる
塾に行きたくない理由を理解し、保護者の方はしっかりと理由を聞いてあげてみてください。
前述したように、塾がめんどくさい・行きたくないと感じる理由は、お子さんによってさまざまです。講師、塾の友達があわなかったり、勉強についていけてなかったり、宿題や課題の量が多すぎて自由時間がなかったりなど、いろんな理由が考えられます。
その中でも、どの理由がお子さんのやる気を失わせているのか、めんどくさいと感じてしまっているのかを追及し、一緒に原因を見つけていきましょう。
お子さんを話し合いをする際には、保護者の方から、こんな理由なのでは?と質問せずに、お子さんが正直に話し出すまでじっくりと待つ姿勢も大切です。ただめんどくさい・行きたくないだけではなく、より深い何か問題を抱えている可能性もあります。
お子さんの本音を聞き出すためにも、塾の環境や進捗などについて、日頃から話をしておくのもおすすめです。ご飯の後や夕飯を作っているちょっとした時間に軽く聞くなどして、本音を言える関係性を作っていきましょう。
塾を辞める・転塾する際の注意ポイント
めんどくさいと感じてしまっている塾を辞めるのか、転塾するのかは保護者としても悩むところでしょう。
ここでは、塾を辞める・転塾の際の注意ポイントについて、3つに分けて紹介していきます。
塾を辞めても成績や受験対策に問題はないか
塾を辞めるのを決める際には、その後の成績や受験対策に影響しないかを考えてから決めるのがおすすめです。
めんどくさくてやる気が出ないからと、塾を辞めてしまって、その後成績が下がってしまったり、受験に失敗してしまったりすると、お子さんの人生にも影響を及ぼしかねず、自信を失くすことにもつながります。
後悔しないためにも、原因の追及や対策はとても大切です。また、塾を辞めるとなると、家庭学習が必要になるので、そこも注意が必要です。
塾を辞めるのは家庭学習の準備ができてからでも遅くはないので、塾を辞めるかの判断は慎重におこなうようにしてください。
辞める前に休塾も考える
塾を辞めようと考えている方は、一度立ち止まって休塾も視野に入れてみるのもよいでしょう。
タイミングの問題で「めんどくさい」「だるい」となっている可能性もあり、一度ひと呼吸おいて休塾すると、また再開した時にやる気が戻る場合も少なくありません。
休塾のタイミングや期間などは、お子さん本人や講師と相談して、本人の意向に添いつつ決めていきましょう。
学習の遅れや成績不振になる前に再開する必要があるので、タイミングはしっかり塾のプロに相談しつつ、話し合いを進めていってください。
転塾先の費用やカリキュラムを確認する
転塾を検討する場合は、転塾先の費用やカリキュラムなども確認しておく必要があります。
現在の塾と何が変わるのか、費用などに加えて学習ペースの部分についてもみておくのがおすすめです。
また、お子さんがめんどくさくなっってしまった理由を加味しての転塾先探しなので、その原因となるものを解決できる塾を選びましょう。
このように、それぞれの原因となるものを払拭した塾に通うことができれば、まためんどくささもなくなって、能動的に塾に行きたくなる可能性も高いです。
「塾がめんどくさい・だるい」という気持ちを乗り越えて志望校合格を目指そう
「塾に通うのがめんどくさい」「だるい」と感じることは、多くの生徒に共通する自然な感情です。しかしこの感情を克服し、塾を効果的に活用できれば、志望校合格への可能性は大きく高まります。
重要なのは、自分にあった学習スタイルを見つけることです。本記事で紹介した方法を試して、自分に最適なアプローチを見つけてください。先生や友だち、家族とのコミュニケーションも大切です。周囲のサポートを得ることで、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。
忘れてはいけないのは、塾は志望校合格を目指すための手段のひとつに過ぎないということです。自分なりのペースで学び、少しずつ成長していきましょう。めんどくさいという気持ちを完全になくすことは難しいかもしれませんが、その壁を乗り越えようとする努力が、目標達成へとつながるはずです。
もしも現在の塾が自分にあわないと感じるなら、別の選択肢を探してみるのも手です。
その際、通塾経験がある方の口コミを参考にして、「自分だったら(自分の子どもだったら)どうだろう」とイメージを膨らませてみてください。「Ameba塾探し」には多数の口コミが寄せられているので、転塾先の評価をチェックしてみてくださいね。
自分に適した学習環境を見つけ、志望校合格への道を着実に歩んでいきましょう。