お子さんを塾に通わせている保護者の方のなかには、「塾に通わせている意味がない」と感じている方もいるのではないでしょうか。
塾に通うこと自体は、目的ではなく手段です。目的を達成する見込みがなければ、お子さんを塾に通わせる意味がなくなってしまいます。
とはいえ塾を辞めさせるべきかどうかを決めるのは簡単ではありません。各家庭の状況に応じて慎重に判断する必要があります。
本記事では、保護者の方が「塾に行っても意味がない」と感じてしまう具体的な理由を紹介します。その上で、塾を効果的に活用するための具体的なアプローチや対処法などを解説。
お子さんの塾通いに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- 塾に通う意味と目的を再確認しよう
- 「塾に行っても意味がない」と感じてしまうおもな理由
- 塾通いの成果が見られない
- お子さんのやる気が出ていない
- 費用対効果に不満がある
- 「塾に行っても意味がない」と感じた場合の対処法
- 塾を意味あるものにする4つの活用方法
- ①通塾の目的や目標を再設定する
- ②お子さん・講師とのコミュニケーションを増やす
- ③定期的にカリキュラムを見直す
- ④状況に応じでほかの学習方法を併用する
- 後悔しないために!通う意味のある塾を選ぶためのポイント
- ①情報を集めて比較することが第一歩
- ②学力や目的にあうレベルを選ぶ
- ③サポート体制の充実度や講師との相性を確認する
- ④体験授業で実際の雰囲気を確かめる
- 「塾に行っても意味がない」と感じたら、まずは親子で話しあおう
塾に通う意味と目的を再確認しよう
「塾に行っても意味がない」と決めつけてしまう前に、塾が本来持つ意義と目的を再確認しておきましょう。
塾は、学校での学習を補い学力アップに貢献するための場所であり、受験に向けて専門的な指導を提供する場所です。また、塾で指導を受けることで勉強に前向きに取り組めるようになる、学習習慣が身につくといった効果も期待できます。
また、塾の指導スタイルには集団授業や個別指導などがあり、それぞれメリット・デメリットが異なるなかで、お子さんにあったスタイルを選んで指導を受けることが可能です。
「塾通いさせる意味がない」のかどうかは、これらの点を踏まえて総合的に考えなければなりません。
「塾に行っても意味がない」と感じてしまうおもな理由
お子さんの様子を見て「塾に行っても意味がない」と感じてしまっている場合、以下に挙げるような理由が考えられます。
それぞれの理由やその背景を説明します。
塾通いの成果が見られない
塾に通うことによって得られる目に見える成果としては、学校の定期テストの点数が上がる、模試での合格判定が上がるといった点が挙げられます。
そういった成果が見られない場合、授業を担当している講師の質が低かったり、カリキュラムがあっていなかったりする可能性が考えられます。
講師の質は授業の質に直結するので、講師の質が低い場合は塾通いを継続させるかどうか悩むのは自然なことです。
集団授業の場合、講師を変更することは難しいですが、個別指導であれば担当講師を変えてもらえる場合もあるので、まずは塾側へ相談しましょう。
また、通っている塾のカリキュラムや指導内容があっていない可能性も考えられます。
集団塾に通っている場合は、お子さんの学力によりあっていそうなコースへの変更を検討したほうがよい可能性がありますし、個別指導なら担当講師にカリキュラムの確認・再設定をしてもらう必要があります。
お子さんのやる気が出ていない
塾に通うことで、お子さんの勉強に対するモチベーションが上がったり、自宅での勉強時間が長くなったりする場合もあります。
塾に通ってもなかなか変化が見られない場合、講師との相性が悪い、学習環境がよくないなどの背景が考えられます。
周りからの評価が高い講師でも、自分の子どもとの相性が悪ければ、その講師の授業を受け続ける必要性はありません。
集団塾なら別のコースへの移動を、個別指導なら担当講師の変更を申し出るべきでしょう。
自習室が狭い、自習中にわからないことが出てきた際に質問できる講師がいないなど、学習環境がよくない場合も、お子さんのやる気を向上させるという点ではマイナスです。
費用対効果に不満がある
塾に通わせている効果が出ていないわけではないものの、費用対効果の点で不満があれば、「塾に行っても意味がない」と感じるかもしれません。
「授業料の割に成績の上がり具合がイマイチ…」「講習代や教材費などで追加料金を支払う機会が多い」そういったモヤモヤが積み重なっていくことで、塾に対する不満につながりやすくなります。
効果が出ていないわけではないので判断は難しいですが、指導形式の変更やコース変更、転塾など、ほかの選択肢を考えてみてもよいかもしれません。
「塾に行っても意味がない」と感じた場合の対処法
現状の塾通いに意味がないと感じた場合、お子さんをそのまま塾に通わせ続けるべきかどうか、今一度考える必要があります。
結果としてそのまま塾に通わせ続けることになるかもしれませんが、塾に行っても意味がないと感じた時点で以下のことを検討すべきでしょう。
まずは、お子さんとしっかりと話しあう必要があります。
保護者が感じている気持ちとお子さんが感じている気持ちが異なる場合があり、「今の塾をどう思っているのか」「学習に対するモチベーションがあるか」など、お子さんが何をどう感じているのか直接聞いてみましょう。
お子さんの気持ちを踏まえた上で、塾側へ現状と保護者としての気持ちや不安・不満を相談してみましょう。塾としても、担当講師の変更やカリキュラムの見直しなど、現状を打開するための提案をしてくれるでしょう。
場合によっては退塾や転塾、ほかの学習方法への転換を検討することになるかもしれませんが、話しあいや相談を経ることでお子さんや家庭にとってより納得のいく結論に着地できるでしょう。
塾を意味あるものにする4つの活用方法
塾通いを意味あるものにするために効果的な活用方法としては、以下が挙げられます。
それぞれの活用方法を詳しく説明します。
①通塾の目的や目標を再設定する
塾に通う目的や目標は各家庭やお子さんによって異なりますが、親子間でしっかりと共通認識を持てているかどうかは非常に重要です。
「なぜ塾に通っているのか」「塾に通うことでどういった目標を達成したいのか」ということを、あらためて親子で話しあいましょう。
その結果、目的や目標がこれまでとは変わるかもしれませんし、将来的な目標を達成するためにいくつか段階的な目標を設定することになるかもしれません。
そういった過程を経て目標・目的を今一度認識すると、勉強に対する姿勢を見つめ直すことができます。加えて、目標に対する進捗を振り返る時間を定期的に設けることで、目標達成に向けた舵取りをより効率的におこなえるでしょう。
②お子さん・講師とのコミュニケーションを増やす
「成績が上がらない」「今習っている単元が難しい」などの理由でモチベーションが上がらず、お子さんが「塾に行きたくない」と言っている場合もあります。
その場合は、塾での出来事や学んだことについて定期的にコミュニケーションをとることがモチベーションアップにつながることも。お子さんの様子を見ながら、塾や勉強について積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
また、お子さんを指導してくれている講師ともやり取りを増やすことで、お子さんの状況をより詳しく知ることができます。
講師とのコミュニケーション頻度を高めることで、講師の指導スタンスなどもより詳しく知ることができるので、保護者としてどのようなサポートが必要かも見極めやすくなるでしょう。
③定期的にカリキュラムを見直す
カリキュラムは受講するコースによってさまざまですが、通常授業のカリキュラムとは異なる内容の特別講座を設けている場合もあります。
また、個別指導塾の場合は、通塾頻度を柔軟に設計できるので、カリキュラムの自由度も増します。
学期や定期テストごとにカリキュラムを見直す機会を設けることで、よりお子さんにあった学習が可能になるでしょう。
④状況に応じでほかの学習方法を併用する
オンライン教材の活用や学習用アプリの利用など、塾以外にも学力や成績を伸ばすための方法はあります。
塾に通うだけで成績を伸ばすことに限界を感じているのであれば、ほかの学習方法との併用も検討しましょう。
塾がある日は塾の講義の内容をしっかり復習する、塾がない日はオンライン教材で演習する、通学時間や寝る前の時間はアプリでより多くの単語を暗記する、というように、状況に応じて最適な学習方法は異なります。
成績アップや志望校合格という最終目標を達成するために最適な方法を探りましょう。
後悔しないために!通う意味のある塾を選ぶためのポイント
塾は数多くありますが、お子さんにあわない場所を選んでしまうと、時間も費用も無駄になりかねません。ここでは後悔しないために知っておきたい、塾選びの重要なポイントを紹介します。
①情報を集めて比較することが第一歩
お子さんにあった塾を見つけるには、しっかりとリサーチをすることが欠かせません。授業のスタイルやカリキュラム、費用、立地、合格実績などを調べることで、塾の特徴が見えてきます。
パンフレットやホームページを見るだけでなく、実際に通っている生徒や保護者の声を聞いてみるのもおすすめです。また、いくつかの塾を比較してみることで、それぞれの良さや弱点がわかりやすくなります。
事前に情報を集めておけば、入塾後に「思っていたのと違う」と後悔するリスクを減らせるでしょう。
②学力や目的にあうレベルを選ぶ
塾によって得意とする分野やレベルは大きく異なります。進学校への合格を目指す塾、学校の授業の補習に力を入れている塾、基礎学力や学習習慣の定着が目的の塾など、さまざまです。
お子さんの学力や目的にあっていない塾を選んでしまうと、授業についていけなかったり、反対に簡単すぎてもの足りなかったりすることがあります。その結果、学習効果が薄れ、モチベーションを失ってしまうかもしれません。
無理なく学びを続けられるように、目的とレベルにあわせて塾を選ぶことが大切です。
③サポート体制の充実度や講師との相性を確認する
塾を選ぶときは、授業内容だけでなくサポート体制や講師との相性も見ておきましょう。授業外でも質問しやすい環境か、進路相談に対応してくれるかなどは大切なチェックポイントです。
受験生の場合は、面接対策にも対応してくれると安心です。加えて、保護者との定期的な面談や保護者会の開催など、塾と保護者の連携体制が整っているかも確認しましょう。
講師の教え方や人柄が、お子さんにあっているかどうかも重要です。相性がよければ勉強に前向きになれますが、あわないと学習意欲が下がってしまうこともあります。
④体験授業で実際の雰囲気を確かめる
塾のパンフレットや評判だけでは、本当にお子さんにあっているかどうかはわかりません。そのため、できるだけ体験授業を受けてみることをおすすめします。
授業を体験することで、講師の教え方やクラスの雰囲気、教材の使いやすさなどを直接確かめられます。できれば複数の塾で体験をして比較すると、違いがより明確になります。
授業後にはお子さんに感想を聞き、通いたいと思えるかどうかを確認しましょう。入塾前に体験授業を受けておけば、納得感を持って選べます。
「塾に行っても意味がない」と感じたら、まずは親子で話しあおう
お子さんを塾に通わせているのになかなか目に見える成果が表れないと、「塾に通わせても意味がない」と保護者が感じるのも仕方のないことかもしれません。
周囲からの評判がよい塾であっても、お子さんの目標を達成するためには不向きだと思うのであれば、退塾や転塾といった選択肢を検討すべきです。
ただし、塾に通うのはあくまでもお子さんなので、気持ちをないがしろにしてはいけません。
お子さんの気持ちを聞いて話しあいを重ねたうえで、お子さんも親も納得できる結論を下すことが重要です。「Ameba塾探し」は、口コミなどをもとにしながらさまざまな塾を比較することができます。
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