中学受験の志望校の決め方に悩んだら、偏差値だけでなく、校風、教育方針、通学時間、費用、入試日程を総合的に比べることが大切です。
この記事では、志望校選びのポイントと学年別の進め方をわかりやすく解説します。親子で納得できる学校を選ぶための参考にしてください。
- 中学受験の志望校を決定する時期とスケジュールの目安
- 【小4・小5】幅広く情報収集をおこなう時期
- 【小6・夏休み前まで】第一志望校を絞り込む
- 小6秋以降の併願校を含めた受験パターンの確定
- 【中学受験】志望校の決め方|7つのポイント
- 学校のタイプ
- 進学校/大学附属校
- 共学/別学
- 伝統校/新鋭校
- 偏差値
- 進学実績
- 自宅からの通学時間
- 校風や理念・教育方針
- 学校生活(施設・部活・行事)
- 学費
- 中学受験の志望校を決めるまでの具体的なステップ
- ①合同相談会やパンフレットでの情報収集
- ②学校見学や文化祭・説明会への参加
- ③親子での話し合いと希望条件の擦り合わせ
- ④第一志望校や併願校の決定
- 失敗しない併願校の決め方と組み合わせのコツ
- チャレンジ校・実力相応校などのバランス
- 受験日程や体力面を考慮したスケジュール調整
- 中学受験の志望校を決めるときによくある失敗例
- 偏差値だけで受験校を選ぶ失敗
- 本人に相談せずに決めてしまう失敗
- 友だちの進学先にあわせる失敗
- 塾の講師のおすすめ校をそのまま志望校にする失敗
- 親子で意見が割れたまま受験に突入する失敗
- 中学受験の塾選びはAmeba塾探しがおすすめ
- 親子で納得できる中学受験の志望校を決めよう
中学受験の志望校を決定する時期とスケジュールの目安
中学受験の志望校選びは、早い段階から計画的に進めることが成功の鍵となります。いつまでに何をすべきか、大まかなスケジュールを把握しておくことで、焦らずに準備を進められます。
ここでは、学年ごとに意識しておきたい志望校決定のスケジュールと、具体的な行動の目安について解説します。
【小4・小5】幅広く情報収集をおこなう時期
小4から小5の時期は、選択肢を狭めず幅広く学校の情報を集めることが大切です。まずは通学可能な範囲にある学校をリストアップし、それぞれの特色を知ることから始めましょう。
たとえば、合同相談会に足を運んだり、気になる学校のパンフレットを取り寄せたりして、建学の精神や教育方針を比較します。
この段階では偏差値にとらわれず、お子さんが興味を持ちそうな部活や行事があるかなど、多様な視点で候補を探るのがポイントです。
【小6・夏休み前まで】第一志望校を絞り込む
小6の夏休み前までには、第一志望校を具体的に絞り込む必要があります。夏以降は志望校の出題傾向にあわせた過去問演習など、本格的な対策が始まるためです。
春から初夏にかけて開催される学校説明会やオープンスクールに積極的に参加し、実際の校風や通学経路を確認しましょう。
お子さんの現在の学力と照らし合わせながら、「どうしてもこの学校に行きたい」と思える本命校を親子で話し合って決めることが重要です。
小6秋以降の併願校を含めた受験パターンの確定
小6の秋以降は、第一志望校に加えて併願校を決定し、具体的な受験パターンを確定させる時期です。模試の結果を参考にしながら、合格可能性の異なる学校を組み合わせて受験計画を立てます。
入試日程は地域や学校によって異なります。試験日の重なり、集合時間、会場間の移動時間を確認してスケジュールを組みましょう。出願結果や体調の変化も想定し、複数の日程案を用意しておくと安心です。
【中学受験】志望校の決め方|7つのポイント
中学受験で志望校を決めるときに確認しておきたい7つのポイントを、以下で詳しく解説します。
学校のタイプ
学校のタイプごとに校風や環境が異なるため、子どもの将来像や希望進路にあったところを選ぶことが大切です。
学校のタイプは、進学校/大学附属校、共学/別学、伝統校/新鋭校に大別でき、各タイプについて順に説明します。
進学校/大学附属校
進学校は、大学進学を見据えた授業や補習、講習を用意している学校です。授業進度や大学受験への支援内容は学校によって異なるため、説明会や公式サイトで確認しましょう。
大学附属校では、系列大学への内部推薦制度を利用できる場合があります。ただし、推薦基準、進学できる学部、他大学受験との併願条件は学校ごとに異なります。
内部進学だけでなく、他大学への進学実績や希望する進路への対応も確認しておくことが大切です。
共学/別学
共学校と男子校・女子校では、生徒構成や学校生活の雰囲気が異なります。どちらがあうかは、お子さんの性格や希望によって変わります。
説明会や文化祭で在校生の様子、授業、部活動、行事を確認し、お子さんが無理なく過ごせる環境か親子で話し合いましょう。
伝統校/新鋭校
伝統校は創立から長い歴史を持ち、建学の精神や伝統行事を大切に受け継いでいる特徴があります。卒業生に著名人が多かったり、保護者が代々OB・OGであったりするケースも珍しくなく、同窓のネットワークの強さも魅力のひとつです。
一方、新鋭校は、時代にあわせた柔軟な改革や新しい教育手法を積極的に取り入れている傾向があります。カリキュラムにも現代的な工夫が見られ、少人数での授業や習熟度別のクラス分けなど独自の教育で実績を伸ばしている学校もあります。
偏差値
志望校を選ぶために学校の情報を調べる際は、偏差値も確認しておきましょう。
模試結果や過去問との相性を参考に、チャレンジ校、実力相応校、合格可能性を確保する学校に分けて検討します。
判定基準は模試ごとに異なるため、偏差値差だけで決めず、塾の講師とも相談して複数校を組み合わせましょう。
本人が進学したい学校かを確認し、入試日程や通学条件も含めて受験校を選びましょう。
進学実績
大学などの進学実績も確認しておきましょう。偏差値の高い中学校ほど偏差値が高い大学への合格実績が多くなる傾向ですが、学校ごとに「地元の大学への進学が多い」「医学部など特定の学部への進学が多い」など特徴に違いがあります。
偏差値だけで判断せずに、進学実績も併せて見ておくと進路のイメージがしやすくなります。現役合格率がどれくらいで、浪人が多いのかなども重要な情報となるので忘れずにチェックしておきましょう。
自宅からの通学時間
志望校選びにおいて、日々無理なく通える通学時間であるかどうかも重要な視点です。
中学入学後は最低でも3年間(中高一貫校の場合は6年間)は通うことになるため、勉強や部活と両立しやすい通学環境かどうかを事前に確認しておきましょう。
通学については、乗り換え案内や地図アプリで調べるとともに、オープンスクールや説明会の機会に実際に足を運んで下見しておくとより具体的にイメージが掴めます。
また、通学の負担を調べる点では、通学時間帯での電車の混雑具合もリサーチしておくと、より現実的に判断できます。
校風や理念・教育方針
志望校を選ぶ際には、学校の校風や教育方針も確認しておきましょう。自主性を重んじて生徒の個性を伸ばす校風の学校もあれば、規律を重視して礼儀や生活指導に力を入れる学校もあります。
たとえば、オープンスクール、学校説明会などに参加すると、教育方針について説明されることがあります。また、学校の公式サイトを見ると自主性・国際性・協調性・伝統尊重など、その学校が何を大切にしているかが感じ取れることがあります。
学校の空気感を肌で感じるという点では、文化祭に足を運んでみるのもおすすめです。中学入学後、お子さんがどういった学校生活を送りたいかもイメージしながら、どのような校風の学校があっているのか、検討してみましょう。
学校生活(施設・部活・行事)
施設・部活・行事など学校生活に関わる部分も、志望校を選ぶ際には重要なポイントです。
部活は、全国大会常連の運動部があったり、ユニークな文化部が盛んだったりと学校ごとに特色があります。部活に熱中したい子にとっては、希望する部活が活発かどうかは重要な要素になるでしょう。
また、図書館、プール、グラウンド、体育館、教室などの設備が充実した学校では、学力や興味関心を伸ばすためのよりよい学習環境が期待できます。
施設はパンフレットや公式サイトの写真などのほか、学校説明会で実際に足を運んだ際に意識して見ておくと参考になります。
そのほか、文化祭、体育祭、修学旅行など行事は、学校ごとに特色が出る部分です。なかには海外研修や留学制度を取り入れているところもあるので、国際教育を望む場合はぜひ注目しておきましょう。
学費
志望校選びでは、年間の授業料や3年間(中高一貫の場合は6年間)の合計費用を確認しておきましょう。
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、私立中学校の学費の年間平均は156万359円です(※)。授業料のほか、入学金・教材費・制服費など諸費用がかかり、任意の寄付金制度があるところもあります。
学校によっては特待生制度や奨学金制度が用意されている場合もあるので、必要に応じてこうした制度の有無や内容も確認しておくとよいでしょう。
※文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」
中学受験の志望校を決めるまでの具体的なステップ
ここからは、中学受験の志望校を決めるための具体的なステップを紹介します。
情報収集や親子での話し合いを経て、最終的に志望校を決めるまでの各ステップを次に見ていきましょう。
①合同相談会やパンフレットでの情報収集
まずは、学校についての情報収集から始めましょう。志望校選びの第一歩は、そもそもどんな学校があるのかを知ることです。
通学できるエリア内で偏差値が概ねマッチする学校をリストアップして、各学校の基本的な情報を集めます。情報源としては、学校案内のパンフレットや学校の公式サイトのほか、複数の学校が参加する合同相談会なども活用できます。
合同相談会では、一度に多くの学校の担当者から直接話を聞けるため、複数校を効率よく比較検討できます。
②学校見学や文化祭・説明会への参加
パンフレットなどで気になる学校を見つけたら、実際に足を運んでみることが不可欠です。学校見学や文化祭、説明会へ参加することで、文字や写真だけではわからないリアルな情報を得ることができます。
実際に在校生の挨拶や表情、先生と生徒の距離感などを見ることで、お子さんの性格にあう校風かどうかを肌で感じられます。また、通学路の安全性や電車の混雑具合など、毎日の通学にかかる負担を具体的に確認しておくことも大切なポイントです。
③親子での話し合いと希望条件の擦り合わせ
情報が集まりおおよその志望校の候補が出揃ったら、親子でじっくり話し合う時間を設けましょう。
中学受験は高校・大学受験と比べると保護者主導にもなりがちですが、お子さん本人の気持ちや意見を無視して決めてしまうのは避けるべきです。
お子さんが「この学校に行きたい」「ここは嫌だ」と素直に言えるような雰囲気をつくりながら、しっかり話し合いをして親子ですり合わせをすることが大切です。
たとえば、「英語に興味がある」「部活を頑張りたい」といった好きな分野や、やりたいことも志望校選びで重要な視点になります。お子さんの意思を尊重するためにもしっかりと話を聞いておきましょう。
④第一志望校や併願校の決定
話し合いで候補の学校が固まったら、本命の志望校と併願校を決めましょう。併願校まで含めて決める際には、入試日程の重なりに注意が必要です。
東京・神奈川の主要校では、入試日程が2月1日から3日に集中する傾向があります。一方で、埼玉は1月、千葉は1月下旬から2月初旬が中心です。日程は年度や学校によって異なるため、必ず各校の最新募集要項を確認しましょう。
失敗しない併願校の決め方と組み合わせのコツ
中学受験において、第一志望校と同じくらい重要なのが併願校の選び方です。適切な併願校を選ぶことで、お子さんの精神的な負担を減らし、納得のいく結果につなげることができます。
ここでは、失敗しない併願校の決め方と、効果的な受験スケジュールの組み合わせ方について解説します。
チャレンジ校・実力相応校などのバランス
併願校は、模試結果や過去問との相性を参考に、チャレンジ校、実力相応校、合格可能性を確保する学校を組み合わせます。難易度が偏った受験計画では、不合格が続いて意欲が下がる可能性があります。
第一志望校の難易度が高い場合は、実力相応校と合格可能性を確保する学校も組み合わせます。早い日程で合格を得られると、その後の第一志望校の入試にも落ち着いて臨みやすくなります。
受験日程や体力面を考慮したスケジュール調整
併願校の組み合わせを決める際は、入試日程や移動時間、お子さんの体力面を十分に考慮したスケジュール調整が不可欠です。
連日の受験は想像以上に心身の疲労を伴います。午前と午後でダブル受験をする場合は、試験会場間の移動ルートや昼食をとる場所を事前に確認しておきましょう。
連日受験となる場合は、移動や睡眠の時間を確保し、お子さんの体力にあわせて無理のない日程を組みましょう。
中学受験の志望校を決めるときによくある失敗例
志望校選びでは、陥りがちな失敗パターンも存在します。
ここでは中学受験の志望校を決める際によくある失敗例について解説します。同じ失敗をしないようぜひチェックしてみてください。
偏差値だけで受験校を選ぶ失敗
「偏差値が高いからよい学校だろう」と偏差値偏重で選んでしまうと、その学校の校風や教育方針がお子さんにあわない可能性があります。
偏差値は合格可能性や学力があう学校であるかを確認するうえで重要な指標となりますが、校風や教育方針がお子さんの性格や理想とする将来像にあっているかも同じくらい大切です。
入学後に充実した学校生活が過ごせる環境であるかをまずは考えて、総合的に学校の特徴をチェックしていきましょう。
本人に相談せずに決めてしまう失敗
志望校選びは、小学生のお子さんに一任することが難しく、保護者の意見が欠かせませんが、お子さんの意向を無視して「ここに行きなさい」と決めてしまうのは避けましょう。
本人が乗り気でない学校を無理に受験させても、受験勉強への意欲が下がってしまったり、合格しても入学後に伸び悩んでしまったりする恐れがあります。
親としてはつい熱が入り「この学校がいい」と思い込んでしまうこともありますが、中学・高校と通う学校になるので一度立ち止まってお子さんの声に耳を傾けましょう。
友だちの進学先にあわせる失敗
「仲のよい友だちが行く学校だから自分も同じ学校にする」という理由だけで志望校を選ぶことも避けたいパターンです。
「塾でできた仲良しの友だちと離れたくない」といった気持ちは自然なことですが、お子さんにあわない環境を選択すると、せっかくの中学校生活が実り少ないものになってしまうこともあります。
校風や教育方針、偏差値や進学実績、自宅からの距離などを総合的に考えてお子さん自身にあう学校を選べるように親子で話し合って志望校を決めるようにしましょう。
塾の講師のおすすめ校をそのまま志望校にする失敗
塾の講師が薦めるままに志望校を決めてしまうのも避けましょう。経験豊富な受験指導のプロから学校を提案されると、つい「講師の方がいうなら間違いない」と思ってしまうことがあるかもしれません。
塾の講師は合格可能性など学力面から適切なアドバイスをくれますが、お子さんが納得していない学校では適した選択にならないこともあります。
プロの意見を尊重しつつ、あくまでひとつの助言として捉えて、お子さんの気持ちとご家庭の方針を軸に志望校を決定することが大切です。
親子で意見が割れたまま受験に突入する失敗
親が希望する学校とお子さんが行きたい学校が異なるなど、意見が対立したまま受験期を迎えてしまうのもよくある失敗です。納得していない状態での受験は、直前期の学習意欲を大きく削ぐ原因になります。
たとえば、親は進学実績を重視する一方で、子どもは部活動が盛んな学校を希望している場合、無理に親の意見を押し通すと不満が残ります。
志望校決定の段階で互いの妥協点を探り、お子さん自身が「この学校で頑張りたい」と心から思える結論を出しておくことが不可欠です。
中学受験の塾選びはAmeba塾探しがおすすめ
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候補の塾をピックアップした後は、実際に体験授業や見学などに行ってみることをおすすめします。講師の指導や授業の雰囲気を実際に確認すると、よりお子さんにあう塾を見つけやすくなりますよ。
親子で納得できる中学受験の志望校を決めよう
中学受験の志望校選びでは、学校のタイプ、偏差値、進学実績、通学時間、校風・教育方針、学校生活、学費などをチェックしましょう。
お子さんの個性や将来像にあった学校なのか、毎日の通学に無理がないか、学費は許容範囲かなど、ひとつずつ確認していくことが大切です。
中学受験の志望校選びは、偏差値や知名度だけでは語れない多面的な判断が求められます。ぜひ本記事で紹介したチェックリストを参考に、候補の学校を比較検討してみてください。
