近年、学習塾のなかでも急激に数を増やしているのがオンライン塾です。指導の質も料金もさまざまなオンライン塾があり、オンラインという性質から怪しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、怪しくないオンライン塾を選ぶためのチェックポイントについて詳しく解説します。
オンライン塾は、選び方や利用の仕方によって学習の進めやすさや満足度が変わることがあります。これからオンライン塾の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
オンライン塾が怪しいと思われる理由
保護者や生徒にオンライン塾が怪しいと思われる主な理由としては、以下が挙げられます。
- 教室がなく、講師・スタッフに直接会わないので実態がわからない
- インターネット上でしか連絡が取れない
- 広告や公式サイトの情報と実際のサービス内容に差がある
- 口コミが少なく、実際に受講した人の声を聞きづらい
オンライン塾は以前から存在していましたが、コロナ禍をきっかけにオンライン学習は広がり、現在ではオンライン塾は一般的な学習スタイルの一つとして定着しています。
事業者数も増えているため、サービス内容の比較が重要です。質の高いオンライン塾もあれば、質の低いオンライン塾も存在する玉石混交の状態となっているのです。
オンライン塾に関する情報は、公式サイトや広告から得られるものがほとんどであり、なかには実際のサービス内容と異なる情報を公開していることもあります。
しかし、教室で講師やスタッフ、ほかの生徒に直接話を聞くことはできないため、オンライン塾が公開する情報が本当に正しいかどうか自分で見極めなければなりません。
オンライン学習サービスでは、解約時の請求、広告と実際のサービス内容の相違、返金条件に関する相談が報告されています。
- 公式サイトで「利用者満足度No.1」と表示していたが、実際の調査対象者には非利用者も含まれていた事例
- 期間限定で1か月分の追加授業を無料で提供する「成績保証制度」がある旨を表示していたが、実際には期間終了後も制度の利用が可能だった事例
こうした点も含めて「オンライン塾が怪しい」と思われる理由となっています。
怪しくないオンライン塾を選ぶ6つのポイント
オンライン塾に対して怪しい印象を抱いている方もいるかと思いますが、選び方のポイントをおさえて、複数のオンライン塾を比較検討することで、納得のいくオンライン塾選びができます。
そこでここからは、生徒や保護者の不安を解消するために、怪しくないオンライン塾を選ぶ際のポイントについて解説していきます。
特定商取引法に基づく表示(特商法表記)の有無と内容の確認
オンライン塾を選ぶ際に必ずチェックすべきポイントが、「特定商取引法に基づく表示(特商法表記)」の有無と内容の確認です。
特定商取引法(正式には「特定商取引に関する法律」)とは、悪質な販売手法による消費者被害を防ぐために定められた法律です。
この法律では、利用者が安心してサービスを利用できるように、事業者が義務として開示すべき情報を定めています。
なかでも通信販売(インターネット通販やオンラインサービス含む)をおこなう事業者に対しては、以下のような重要な取引情報をわかりやすく表示する義務があります。
一般的に塾の公式サイトの一番下には、運営会社の情報などとともに「特定商取引法に基づく表記」といったページがあります。
特定商取引法に基づく表示があることは最低限の確認材料ですが、それだけで安全とは判断できません。事業者情報、解約・返金条件、追加料金の有無などもあわせて確認しましょう。
- 会社の実態が不明: 実在しない、または詐欺サイトの可能性
- 料金トラブル:いつ、どのように請求されるか不明瞭
- キャンセル不可トラブル:返金条件やキャンセルポリシーが曖昧で解約・返金ができないケースが発生
- 連絡がつかない:問い合わせができず泣き寝入りに
怪しくないオンライン塾を選ぶためにも、公式サイトに「特定商取引法に基づく表示」があるか確認し、その内容もきちんとチェックするようにしましょう。
料金体系が明確かどうか
オンライン塾を利用する際には、最初に料金の仕組みをきちんと把握しておくことが重要です。
オンライン塾のなかには、広告や公式サイトで安い価格を掲載していても、実際には追加料金やオプションが多い場合があります。トータルの金額が相場よりも高額になることが少なくありません。
そのため、契約時に料金体系と解約・返金などの条件をしっかり確認しておかないと、「知らない間に高額請求されていた」「途中解約できなかった」などのトラブルに巻き込まれてしまいます。
オンライン塾の料金体系を判断する際にチェックしたい項目は以下の通りです。
- 入会金:初回のみ発生
- 月額授業料:コースや学年、指導形式(個別・集団など)で異なる
- 教材費:授業料とは別料金になることが多い
- システム使用料:授業システム・サポート料金として月額数百〜数千円かかることもある
- 管理費・事務手数料:意外と見落としやすい項目。年払いの場合もある
- 講師指名料:人気講師を選ぶ際に追加料金がかかることがある
- キャンセル料:授業の振替・欠席時に料金が発生する場合がある
上記の料金が明確であれば、オンライン塾にかかる料金をある程度想定でき、安心して申し込みができるでしょう。
このほかにも塾によって設定している料金が存在することもあるので、入塾前に必ず問い合わせをしてください。
子どもにあった学習形式を選ぶ
オンライン塾は主に3つの学習形式があり、子どもの性格や学習習慣によって向き・不向きがあります。
そのため、子どもの学習スタイルにあった形式を選択すると、オンラインでも学びやすい環境をつくれるでしょう。
【オンライン塾の学習形式の種類】
| 学習形式 | 特徴 | 向いている子どもの性格 |
|---|---|---|
| 映像授業型 | ・いつでもどこでも視聴可能 ・自習形式で学ぶスタイル | ・自分でコツコツ学べる子 ・復習・先取りをしたい子 |
| ライブ授業型 | ・Zoomなどでリアルタイム授業をおこなうスタイル ・授業時に質問可能 | ・授業に緊張感がほしい子 ・人とのやりとりがモチベーションになる子 |
| 個別指導型 | ・講師と1対1の対話形式で理解を深めるスタイル ・授業時に質問可能。 | ・質問が多い子 ・つまずきが多い子 ・集中力があまり続かない子 |
教材やカリキュラムの質
オンライン塾に限らず、塾の教材やカリキュラムの質は塾選びにおける重要なポイントです。
どれほど料金が安く、講師の評判がよくても、使われる教材や学習の進め方(カリキュラム)が子どもにあっていなければ、成績向上や学習意欲の向上にはつながりません。
期間限定の割引料金や広告の合格体験談などの情報よりも、「どの教材で、どんな順序で学ぶか」が成績を伸ばす本質であることを理解し、下記のような点に注意して教材やカリキュラムの質を確認しましょう。
- 学力や目標に応じて教材がカスタマイズされているか
- 公立校対策・私立校対策・中学受験・高校受験など、通塾目的にあっているか
- 学年ごとにステップアップできるカリキュラムになっているか
- 基礎から応用までバランスよく学べるカリキュラムになっているか
- 解説動画やテキストが理解しやすいか
- ひとりでも使える教材・カリキュラムになっているか(例:講義動画+問題集+解答・解説で1セット)
サポート体制の有無
オンライン塾を選ぶ際には、困ったときに相談できるサポート体制が整っているかどうかを必ずチェックしましょう。
なぜなら、オンライン学習は基本的に自宅での自主学習が中心のため、「疑問が解決できない」「モチベーションが続かない」「学習の進め方がわからない」といった問題が発生しやすいからです。
サポート体制が充実していて、質の高いサービスを提供するオンライン塾なら、疑問をすぐに解決でき、一人ひとりに適した学習プランで保護者と連携しながら成長を支えてくれます。
オンライン塾における主なサポート内容を下記に挙げますので、気になるオンライン塾でサポートが充実しているかどうかの判断材料にしてください。
【オンライン塾の主なサポート】
| オンライン塾の主なサポート | 内容 |
|---|---|
| 質問対応サービス | チャット・メール・LINE・Zoomなどで、生徒の質問に講師やチューターが答える仕組み。即時対応か、24時間以内対応かも要確認。 |
| 学習相談/進路相談 | 教育アドバイザーや担任制による定期面談。学習の進め方や受験戦略の相談ができる。 |
| 保護者への報告・連絡 | 学習状況や出欠情報、成績推移などを定期的に保護者にフィードバック。安心材料になる。 |
| 学習計画の作成サポート | 目標に応じた週・月単位のスケジュールを一緒に立ててくれる。自主学習が苦手な生徒に有効。 |
| 進捗管理システム | 生徒の学習履歴を記録し、理解度や未学習分野を可視化。講師と共有する場合もある。 |
| テクニカルサポート(機材・操作) | Zoomや独自アプリがうまく動作しないときの対応窓口。トラブル時に素早く解決できるかも重要。 |
口コミとレビューの信ぴょう性
オンライン塾を選ぶ際には、多くの保護者や生徒が口コミやレビューを参考にするでしょう。しかし、インターネット上には信頼性が低い情報や広告目的の投稿も混在しています。
口コミや体験談を見る際は、PR表記の有無や投稿者の立場も確認しましょう。
【信ぴょう性の高い口コミ・レビューの特徴】
- 具体的な体験が書かれている…「〇年生の子が〇〇〇〇を使って〇か月後に成績がこう変わった」など
- よい点と悪い点が併記されている…一方的に絶賛/批判されていない
- 日づけが最近である…数年前の情報では現在の実態と違うことが多い
- 複数のプラットフォームに類似意見がある…公式サイトだけでなく、SNS、掲示板、比較サイトなど複数で一致する情報は信頼性が高い
- 実名または顔出しで投稿されている…顔出しYouTubeや信頼できる教育系ブロガーのレビューなどは信用度が上がる
口コミやレビューはあくまで「傾向」として捉え、もし気になるオンライン塾があれば、実際に体験授業を受けて、塾や講師との相性を確認することをおすすめします。
オンライン塾のメリット・デメリットを紹介
オンライン塾には、通塾型にはない多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。
そこで、ここではオンライン塾のメリットとデメリットをそれぞれ一覧にしました。
オンライン塾に通いたいと思っている方はもちろん、オンライン塾を検討段階の方もぜひ目を通してみてください。
オンライン塾のメリット
まずは、オンライン塾のメリットについて解説します。
オンライン塾ならではのメリットも多いため、オンライン塾を検討中の方は必見です。
【オンライン塾のメリット】
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 通塾の必要がない | 時間と移動コストの削減につながる。自宅で受講できるため、夜遅い帰宅がなく安全で保護者の送迎の負担もない。 |
| 時間・場所を選ばず学べる | 録画授業や個別指導が多いため、スケジュールに柔軟に対応できる。部活や習い事と両立しやすい。 |
| 比較的リーズナブルな料金設定 | 人件費や施設費が少ない分、同じ内容でも通塾型の塾より安くなることが多い。 |
| 多様な教材・講師にアクセス可能 | 全国どこからでも有名講師や難関校対策講座に参加できる。 |
| 自分のペースで学習できる | 苦手な単元を繰り返したり、得意分野を先取りすることも可能。理解度を重視した自分のペースの学習がしやすい。 |
| 保護者が学習状況を把握しやすい | 多くのオンライン塾は進捗状況を可視化でき、家庭でも管理しやすい。 |
オンライン塾のデメリット
続いて、オンライン塾のデメリットについて解説します。
オンライン塾のデメリットは、塾選びや自宅の環境整備の段階で対策できるものが多いため、ここで確認して頭に入れておくといいでしょう。
【オンライン塾のデメリット】
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 自己管理が求められる | 通塾する必要がないため、サボりやすく、習慣化しにくい。とくに低学年や自主性が低い子どもには不向き。 |
| 質問・対話の機会が少ない場合もある | 質問対応が遅かったり、講師やほかの生徒との双方向のやりとりが少ない塾だと、理解が浅くなりやすい。 |
| 授業環境が通信環境や端末に依存する | インターネット回線の不具合やPC・タブレットの性能不足で、画面がフリーズしたり音声が飛んだりして授業がスムーズに受けられないこともある。 |
| モチベーション維持が難しい | 周囲にライバルとなる生徒や講師の目がないため、集中力が続きにくいこともある。 |
| 講師の質にばらつきがある | 相性の悪い講師にあたってしまった場合、学力が向上しないまま受講し続けてしまうリスクがある。講師の交代などが可能かどうか確認しておくと安心。 |
| 学力把握やサポートが不十分な場合もある | 安価な塾ほど学習計画や理解度チェック、保護者への報告といった学習サポートが手薄になりがち。 |
オンライン塾が向いているのはこんな人!
オンライン塾が向いている人の特徴は、主にこの4つです。
- スケジュールが忙しく、塾への移動時間がとれない人
- 自分のペースで先取り学習や復習をしたい人
- 自主的に勉強できる/目標意識が高い人
- 家庭での学習習慣を整えたい人
オンライン塾は、自宅で学習を進めやすい選択肢の一つです。自主的に勉強でき、時間を有効活用したい生徒と相性がよい傾向があります。一方で、サポート体制が充実したサービスであれば、小学生でも利用しやすい場合があります。
下記記事でも向いている子どもの特徴を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
オンライン塾が怪しいかどうかは見極め次第。体験授業を受けて確認しよう
今回は、オンライン塾が怪しいといわれる理由や、怪しくないオンライン塾を選ぶときにチェックすべきポイントなどについて解説しました。
オンライン塾のなかには、たしかに怪しい塾もありますが、誠実にサービスを提供して学習効果を上げている塾ももちろんあります。
今回紹介した選び方のポイントなどを参考に、子どもに最適なオンライン塾を見つけてください。気になるオンライン塾があれば、積極的に体験授業を受けて、実際の指導や授業内容を確認しましょう。