「勉強を始めようと思っても体が動かない」「勉強しなければいけないとわかっているのに、しんどくて机に向かえない」と悩んでいる学生は少なくありません。
また、子どもが「勉強がしんどい」と話す姿を見て、どのように声をかければよいのか悩んでいる保護者も多いでしょう。
この記事では、勉強がしんどいと感じている学生の方と、子どもの学習を支えたい保護者の方に向けて、原因と対処法をわかりやすく解説します。
- 勉強がしんどいと感じる主な原因
- 勉強内容が難しく理解できない
- 勉強する目的や目標が見えない
- 勉強時間が長すぎて疲れている
- テストや受験へのプレッシャーが大きい
- 睡眠不足や生活リズムの乱れで集中できない
- 周囲と比べて自信を失っている
- 勉強がしんどいときに試したい対処法
- 「今日はここまで」と小さな目標を決める
- 勉強方法を見直して効率を上げる
- 適度に休憩をとりながら学習する
- 苦手科目は基礎から学び直す
- 家族や先生、友人に相談する
- 学年別|勉強がしんどいときの乗り越え方
- 小学生は勉強を楽しめる環境づくりを意識する
- 中学生は定期テストと高校受験を見据えて学習習慣を整える
- 高校生は進路にあわせて勉強量と学習方法を見直す
- 保護者がお子さんにできるサポート
- 勉強しなさいと責める前に気持ちを聞く
- 努力や過程を認めて自己肯定感を育てる
- 学習しやすい生活環境を整える
- 必要に応じて学校や塾に相談する
- 勉強がしんどいときは塾を活用するのも選択肢
- 自分にあった勉強方法がわかる
- 学習計画を立ててもらえる
- わからないところをすぐ質問できる
- 勉強がしんどいと感じたら一人で抱え込まず原因にあった対処をしよう
勉強がしんどいと感じる主な原因
勉強がしんどいと感じる理由はひとつつではありません。原因によって対処法も異なるため、まずは自分がどのような理由で勉強を負担に感じているのか整理してみましょう。
勉強内容が難しく理解できない
勉強がしんどい原因として多いのが、授業についていけず「わからない」が積み重なっているケースです。
学校の勉強は、これまで学習した内容を土台に新しい単元を学びます。そのため、一度つまずくと次の内容も理解しにくくなり、「勉強してもわからない」「頑張ってもできない」と感じやすくなります。
とくに数学や英語は積み上げ型の教科であり、基礎が十分に身についていないと学習の負担が大きくなります。
また、理解できない状態が続くと、「自分には向いていない」と思い込み、勉強そのものへの苦手意識につながることも少なくありません。
「勉強がしんどい」と感じる場合は、現在学習している内容だけでなく、前の単元まで戻って理解できているか確認することも重要です。
勉強する目的や目標が見えない
「なぜ勉強するのかわからない」と感じている学生も、勉強をしんどく感じやすい傾向があります。
たとえば、下記のような状態では、自分の意思ではなく「やらされている」という感覚になりやすく、勉強への意欲が続きません。
一方で、「志望校に合格したい」「将来なりたい職業がある」など目標がある学生は、勉強の意味を感じやすくなります。
今すぐ明確な夢がなくても、「次のテストで○点アップする」「毎日30分勉強する」といった身近な目標を設定すると、勉強への取り組み方が変わる場合があります。
勉強時間が長すぎて疲れている
「長時間勉強しなければ成績は上がらない」と考え、無理を続けてしまう学生も少なくありません。
しかし、集中力には限界があります。何時間も休憩をとらずに勉強を続けると、集中力が下がったり、ミスが増えたりするなど、勉強の効率が下がってしまいます。
とくに受験生は「もっと勉強しなければ」と自分を追い込みやすく、疲労が蓄積して勉強そのものが苦痛になるケースもあります。勉強時間だけを増やすのではなく、適度に休憩を取りながら集中して学習することが大切です。
テストや受験へのプレッシャーが大きい
定期テストや受験が近づくと、不安や焦りから勉強がしんどく感じることがあります。
たとえば、「志望校に合格できるか不安」「保護者や先生の期待に応えたい」「成績が思うように伸びない」といった気持ちが強くなると、「勉強しなければ」というプレッシャーが大きくなり、机に向かうこと自体が苦しくなる場合があります。
適度な緊張感は勉強への原動力になりますが、不安が強すぎる状態では集中力も低下します。不安を一人で抱え込まず、学校の先生や保護者、塾の講師などに相談することも大切です。
睡眠不足や生活リズムの乱れで集中できない
生活習慣の乱れも、勉強をしんどく感じる原因のひとつです。一般的に、夜遅くまでスマートフォンを見たり睡眠時間が不足したりすると、翌日の集中や記憶の定着に影響することがあるとされています。
また、朝起きられない、日中眠くなる、集中力が続かないといった状態では、勉強を始めても思うように進まず、「勉強はしんどい」と感じやすくなります。
まずは十分な睡眠時間を確保し、毎日できるだけ同じ時間に寝起きするなど、生活リズムを整えることが重要です。
周囲と比べて自信を失っている
SNSや学校で友だちの成績を知る機会が増え、「自分だけできない」と感じてしまう学生もいます。また、オンライン学習や学習アプリの活用が広がる中で、周囲と比べて焦りを感じることもあります。しかし、勉強の進み方や理解するスピードは人それぞれです。
他人と比べ続けると、自信を失ったり、勉強する意欲が下がったりするだけでなく、努力しても意味がないと思ってしまう悪循環に陥る可能性があります。
大切なのは、昨日の自分と比べて少しでも成長できたかどうかです。「今日は英単語を20個覚えられた」「数学の問題が昨日より解けた」など、小さな成長を積み重ねることで、自信も少しずつ回復していきます。
勉強がしんどいときに試したい対処法
勉強がしんどいと感じても、「頑張りが足りない」と自分を責める必要はありません。大切なのは、無理に気合いで乗り切ろうとするのではなく、自分にあった方法で負担を減らしながら学習を続けることです。
ここでは、今日から実践できる対処法を紹介します。
「今日はここまで」と小さな目標を決める
勉強がしんどいと感じるときは、「5時間勉強する」「問題集を1冊終わらせる」といった大きな目標が負担になっている場合があります。
目標が大きすぎると、「始める前から疲れる」「どうせ終わらない」と感じやすく、勉強へのハードルが高くなってしまいます。
そのようなときは、次のような小さな目標を設定してみましょう。
達成しやすい目標であれば、「できた」という成功体験を積み重ねやすくなります。実際に勉強を始めると集中力が高まり、「もう少し続けよう」と思えることも少なくありません。まずは勉強を始めることを目標にすると、精神的な負担も軽くなります。
勉強方法を見直して効率を上げる
長時間勉強しているにも関わらず成果が出ない場合は、勉強時間ではなく勉強方法を見直すことが大切です。
たとえば、下記のような勉強方法では、知識が定着しにくい場合があります。
勉強は、「覚える」と「思い出す」を繰り返すことが重要です。「問題を解く→間違えた問題を解き直す→数日後にもう一度確認する」という流れを取り入れることで、知識が定着しやすくなります。
また、自分一人では勉強方法がわからない場合は、学校や塾の先生に相談するのもおすすめです。
適度に休憩をとりながら学習する
集中力は長時間続くものではありません。何時間も続けて勉強すると、疲労がたまり、勉強効率が下がってしまいます。おすすめなのは、短時間集中と休憩を組み合わせる方法です。
たとえば、25分勉強して5分休憩する方法のように、時間を区切って集中するのがおすすめです。自分が集中しやすいリズムを見つけてみましょう。
休憩時間には、軽く身体を動かしたり、水分補給をしたり、窓を開けて空気を入れ替えたりするなど、気分転換になることを取り入れてみてください。
一方で、スマートフォンやゲームを始めると休憩時間が長くなりやすいため、時間を決めて利用するようにしましょう。
苦手科目は基礎から学び直す
苦手科目を無理に先へ進めようとしても、「わからない」が増えるだけで、さらに勉強がしんどくなることがあります。
その場合は、現在の単元ではなく、理解できなくなったところまで戻ることが大切です。
たとえば数学であれば、計算問題や分数・小数、方程式など、基礎から確認することで理解が進みやすくなります。
英語なら、アルファベットや単語、基本文法など、土台となる知識を確認しましょう。
基礎が身につくと、新しい内容も理解しやすくなり、「勉強がわかる」という実感につながります。
家族や先生、友人に相談する
勉強がしんどい気持ちを一人で抱え込む必要はありません。信頼できる人に相談すると、下記のように多くのメリットがあります。
相談相手としては、保護者や学校の先生、塾の講師、スクールカウンセラー、信頼できる友人などが考えられます。
また、「勉強がしんどい」だけでなく、学校生活や人間関係など別の悩みが影響していることもあります。原因がわからないまま無理を続けるのではなく、早めに相談することが、気持ちを楽にする第一歩です。
勉強がどうしても手につかない状態や、気分の落ち込みが長く続く場合は、学校のスクールカウンセラーや医療機関などの専門家へ相談することも検討しましょう。
学年別|勉強がしんどいときの乗り越え方
勉強がしんどいと感じる理由は、学年によっても異なります。学習内容や生活環境、進路へのプレッシャーは変化するため、それぞれの状況にあわせた対処法を取り入れることが大切です。
小学生は勉強を楽しめる環境づくりを意識する
小学生は、勉強の楽しさを感じられるかどうかが学習意欲に大きく影響します。勉強がしんどいと感じている場合は、「できない」「わからない」という経験が続いている可能性があります。
そのため、保護者は結果だけでなく、「最後まで問題を解けた」「毎日机に向かえた」といった努力や過程を認めることが大切です。
小学生は長時間集中しにくいため、短い時間で区切って学習する工夫が有効です。そして、適度に休憩を取り入れましょう。
なお、ゲーム感覚で学べる教材や、図やイラストを活用した教材を取り入れるのも効果的です。「勉強=苦しいもの」ではなく、「少し楽しい」「できるようになった」と感じられる経験を増やすことで、自然と学習習慣も身につきやすくなります。
中学生は定期テストと高校受験を見据えて学習習慣を整える
中学生になると、学習内容が難しくなるだけでなく、定期テストや高校受験を意識する機会も増えます。「勉強しなければ」と思う一方で、何から始めればよいかわからず、しんどさを感じるケースも少なくありません。
まずは、毎日同じ時間に机へ向かう習慣を作ることが大切です。また、苦手教科ばかり勉強するのではなく、得意教科も組みあわせることで、「できる」という感覚を維持しやすくなります。
そして定期テスト前に慌てないよう、授業で学んだ内容を毎日少しずつ復習する習慣をつけることも重要です。勉強方法がわからない場合は、学校や塾の先生に相談し、自分にあった学習計画を立ててもらうと安心です。
高校生は進路にあわせて勉強量と学習方法を見直す
高校生は、大学受験や就職など将来の進路を意識する時期です。一方で、授業内容はさらに難しくなり、部活動やアルバイトとの両立に悩む学生も少なくありません。
勉強がしんどいと感じる場合は、「すべて完璧にやろう」と考えすぎていないか見直してみましょう。志望校や目標にあわせて優先順位を決めることで、勉強への負担を軽減できます。
また、新課程入試では学習内容や求められる力の幅が広がっているため、共通テストや大学入試を目指す場合でも、まずは基礎を固めたうえで優先順位を決めて学習することが重要です。
模試の結果だけで一喜一憂するのではなく、「何ができて、何が課題なのか」を分析しながら学習を進めることで、効率よく実力を伸ばせます。
保護者がお子さんにできるサポート
お子さんが勉強をしんどいと感じているときは、「もっと頑張ってほしい」と思うあまり、厳しい言葉をかけてしまうこともあるでしょう。
しかし、プレッシャーを与えすぎると、かえって勉強への苦手意識が強くなることがあります。保護者は勉強を教えることよりも、お子さんが安心して学べる環境を整えることを意識しましょう。
勉強しなさいと責める前に気持ちを聞く
「どうして勉強しないの?」「またゲームばかりしているの?」このような言葉は、お子さんを追い詰めてしまうことがあります。
まずは、「何か困っていることはある?」「最近勉強が大変そうだけど、どうしたの?」と、お子さんの気持ちを聞くことから始めましょう。
勉強がしんどい理由は、勉強そのものではなく、人間関係や学校生活への不安である場合もあります。話を最後まで聞いてもらえるだけで、お子さんが安心できることも少なくありません。
努力や過程を認めて自己肯定感を育てる
成績だけを評価すると、「良い点を取れなければ認めてもらえない」と感じるお子さんもいます。
そのため、「毎日机に向かった」「苦手な問題に挑戦した」前回より勉強時間が増えた」など、努力した過程を具体的に認めることが大切です。
「頑張っていたね」「毎日続けられてすごいね」といった声かけは、お子さんの自己肯定感を高め、次の学習への意欲につながります。
学習しやすい生活環境を整える
勉強に集中するためには、家庭での環境づくりも重要です。
たとえば、下記のように生活習慣を整えることが学習効率の向上につながります。
また、保護者自身が読書や仕事に取り組む姿を見せることも、お子さんにとってよい刺激になるでしょう。
必要に応じて学校や塾に相談する
家庭だけで解決が難しい場合は、学校や塾へ相談することも大切です。学校の先生や塾の講師は、お子さんの学習状況を客観的に見てアドバイスしてくれます。
また、勉強方法があっているか、学習量が適切か、苦手分野はどこかなども一緒に確認できます。勉強への負担が大きくなりすぎる前に周囲へ相談することで、お子さんにあったサポートを受けやすくなります。
勉強がしんどいときは塾を活用するのも選択肢
勉強がしんどい状態が続く場合は、自分だけで解決しようと無理をする必要はありません。学校の授業だけでは理解が追いつかない場合や、勉強方法がわからない場合は、塾を活用することも選択肢のひとつです。
塾では、一人ひとりの学習状況や目標にあわせた指導を受けられるため、「何を、どのように勉強すればよいのか」が明確になり、勉強への負担が軽くなることがあります。
自分にあった勉強方法がわかる
勉強がしんどい原因のひとつに、「頑張っているのに成果が出ない」ことがあります。このような場合は、勉強量ではなく勉強方法に課題がある可能性があります。
塾では、お子さんの理解度や苦手分野を確認したうえで、効率的な学習方法を提案してもらえます。
たとえば、暗記が苦手なら覚え方を工夫する、数学が苦手なら基礎問題から取り組む、英語が苦手なら単語や文法を優先する、といったように、自分にあった学習方法がわかることで、「勉強しても意味がない」という気持ちが少しずつ和らぐ場合があります。
学習計画を立ててもらえる
「何から勉強すればいいかわからない」という状態では、勉強を始めること自体が負担になります。
塾では、定期テストまでの学習計画や受験までの年間スケジュール、毎日の学習内容などを一緒に考えてもらえる場合があります。
学習内容が明確になると、「今日はこれだけやればいい」という安心感が生まれ、勉強への心理的な負担も軽くなります。また、定期的に学習状況を確認してもらえるため、計画どおりに進めやすい点もメリットです。
わからないところをすぐ質問できる
学校では授業時間が限られているため、「わからない」と思っても質問できないことがあります。わからない状態をそのままにすると、次の単元も理解できず、勉強がさらにしんどく感じられるようになります。
塾では、疑問点をその場で質問できるため、つまずきを早めに解消できます。また、個別指導塾なら、お子さんの理解度にあわせて説明してもらえるため、「授業についていけない」という不安も軽減しやすくなります。
「一人では勉強が進まない」「何から始めればよいかわからない」という場合は、体験授業を利用して、自分にあう塾を探してみるのもよいでしょう。
勉強がしんどいと感じたら一人で抱え込まず原因にあった対処をしよう
勉強がしんどいと感じる原因は、人それぞれ異なります。
勉強内容が難しいこともあれば、睡眠不足や生活習慣の乱れ、受験へのプレッシャー、勉強方法があわないことなど、さまざまな要因が関係している場合があります。
大切なのは、「頑張りが足りない」と自分を責めるのではなく、しんどさの原因を見つけ、それにあった対処法を取り入れることです。保護者は勉強を無理に強制するのではなく、お子さんの気持ちに寄り添いながら、安心して学習できる環境を整えることが重要です。
それでも勉強がしんどい状態が続く場合は、一人で抱え込まず、学校や塾の先生、スクールカウンセラーなどに相談しましょう。専門家のサポートを受けることで、お子さんにあった学習方法や学習環境が見つかることもあります。
勉強は、長時間取り組むことよりも、無理なく継続することが大切です。自分にあった学習方法を見つけ、少しずつ「できた」という経験を積み重ねながら、自信を育てていきましょう。
