「高校受験の勉強を始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」と悩む中学生は少なくありません。
参考書を増やしたり、得意教科だけを長時間勉強したりする前に、志望校の入試制度と現在の苦手を確認することが大切です。
この記事では、中学生が受験勉強を始める手順や、時期別・教科別の勉強法、過去問や塾を活用するポイントを解説します。
- 高校受験の勉強は何からすればいい?最初の5ステップ
- ステップ1|志望校の候補と入試科目を調べる
- ステップ2|定期テストや模試を見直して苦手を確認する
- ステップ3|教科書と学校ワークで基礎を復習する
- ステップ4|入試日から逆算して月・週・日の計画を立てる
- ステップ5|勉強を始めやすい環境を整える
- 内申点と高校入試のルールを確認しよう
- 定期テストと日々の授業も大切にする
- 時期別|中学生の高校受験ロードマップ
- 中3の春から夏|英語・数学を中心に基礎を見直す
- 中3の夏休み|苦手単元を減らし、全教科を復習する
- 中3の秋から冬|入試形式の演習と志望校対策を進める
- 直前期|解き直しと得点戦略を確認する
- 教科別|高校受験に向けた勉強法
- 英語|単語・文法・読解をつなげる
- 数学|計算と基本例題からつまずきを探す
- 国語|根拠を本文から探す練習をする
- 理科|用語と現象・計算を結びつける
- 社会|流れ・位置・資料を関連づける
- 受験勉強を続けるための工夫
- 小さな課題から始める
- 勉強の記録をつける
- 保護者は結果だけでなく過程を確認する
- 高校受験で塾へ行くか迷ったときの判断基準
- 独学や通信教育が向いているケース
- 塾を利用する場合のポイント
- 中学生の受験勉強に関するよくある質問
- 受験勉強は現状把握と基礎復習から始めよう
高校受験の勉強は何からすればいい?最初の5ステップ
受験勉強は、難しい参考書から始める必要はありません。目標と現在地を確認し、基礎から順に取り組むことが大切です。
ステップ1|志望校の候補と入試科目を調べる
志望校が決まっていない場合は、通学時間、学科、校風、部活動、進路実績などから候補を挙げます。現時点の成績だけで決めず、学校説明会や公式サイトで高校生活を具体的に確認しましょう。
候補ができたら、入試科目、学力検査と調査書の扱い、面接・作文・実技の有無を確認します。公立高校の選抜方法は都道府県や選抜区分で異なり、私立高校も学校ごとに条件が違います。
令和9年度(2027年度)の要項は、都道府県教育委員会と志望校の公式サイトで確認してください。発表前は前年度要項を参考にし、公開後に必ず更新点を見直します。
※参照:文部科学省「高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」私立高校の入試制度は各学校の募集要項をご確認ください。
ステップ2|定期テストや模試を見直して苦手を確認する
直近の定期テスト、模試、学校ワークを見直し、教科ごとに失点理由を分けます。知識不足、解き方の理解不足、読み違い、計算ミス、時間不足など、原因によって対策は異なります。
まだ学習していない範囲を含む過去問を最初から1年分解いても、正確な診断にならないことがあります。早い時期は問題形式や科目構成の確認に使い、現在地は既習範囲のテストや模試で把握しましょう。
ステップ3|教科書と学校ワークで基礎を復習する
苦手がわかったら、該当単元の教科書、授業ノート、学校ワークへ戻ります。答えを覚えるのではなく、解き方や理由を説明できる状態を目指してください。
何周すればよいかは理解度によって異なります。回数を目標にせず、間違えた問題を印で管理し、自力で正解できるまで解き直しましょう。
ステップ4|入試日から逆算して月・週・日の計画を立てる
まず月ごとの目標を決め、週の教材と学習量、毎日の課題へ分けます。学校の授業、定期テスト、部活動、行事も予定に入れ、余裕のある計画にしましょう。
週末には、できた課題と残った課題を確認します。遅れたときは睡眠を削るのではなく、優先順位と学習量を調整してください。
ステップ5|勉強を始めやすい環境を整える
毎日同じ時刻に始める、机の上にその日に使う教材だけを置くなど、最初の行動を決めます。自宅で集中しにくい場合は、学校、図書館、塾の自習室なども検討しましょう。
とくにスマートフォンは集中力を削ぐ原因になりやすいため、勉強中は通知を切る、別の部屋へ置く、利用制限の機能を使うなど、物理的に触れにくい状態を作ることが重要です。
内申点と高校入試のルールを確認しよう
公立高校入試では、学力検査だけでなく、調査書や評定が選考資料になる場合があります。ただし、対象学年や評価方法、比重は、都道府県や選抜方式によって異なります。
インターネット上のまとめだけで判断せず、都道府県教育委員会が公開する令和9年度入学者選抜の実施要項や案内を確認してください。担任や進路指導の先生にも相談し、自分が受ける選抜の条件を整理しましょう。
定期テストと日々の授業も大切にする
受験勉強を理由に学校の授業や提出物を後回しにすると、基礎の理解や評定に影響することがあります。
授業内容をその日のうちに復習し、定期テスト前だけに学習が偏らないようにしましょう。
時期別|中学生の高校受験ロードマップ
受験勉強の開始時期は、学力や志望校、地域の入試日によって調整してください。中学1・2年生なら、まず学校の学習を定着させることが受験準備になります。
ここでは、中学3年生が受験勉強をする際の年間の流れを紹介します。
中3の春から夏|英語・数学を中心に基礎を見直す
英語と数学は前の単元の理解が次の学習に影響しやすい教科です。定期テストや模試で間違えた単元から、中1・中2の内容を復習します。
ほかの教科を止める必要はありません。国語の漢字・語彙、理科・社会の学校進度にあわせた復習も少しずつ続けましょう。
中3の夏休み|苦手単元を減らし、全教科を復習する
まとまった時間を使い、既習範囲の弱点を優先して復習します。最初に確認テストをおこない、できる単元に時間をかけすぎないようにしましょう。
夏休み後半には、復習した範囲を時間を決めて解き、知識を使えるか確認します。模試を受けた場合は判定だけでなく、失点原因を分析してください。
中3の秋から冬|入試形式の演習と志望校対策を進める
基礎が定着した教科から、入試形式の問題や応用問題へ進みます。志望校や都道府県の過去問を使い、出題傾向、時間配分、目標点との差を確認しましょう。
過去問で間違えた問題は、解説を読むだけで終わらせず、関連する教科書や問題集へ戻って復習します。
直前期|解き直しと得点戦略を確認する
新しい教材を増やしすぎず、過去問や模試で間違えた問題を解き直します。試験時間にあわせて演習し、解く順番や見直し時間も決めましょう。
睡眠を削ると集中力へ影響します。起床・就寝時刻を本番にあわせ、体調管理を優先してください。
教科別|高校受験に向けた勉強法
受験勉強は、すべての教科に同じ時間を配分するのではなく、現在の学力や入試の配点、伸びしろを考えて優先順位を決めて取り組みましょう。
英語|単語・文法・読解をつなげる
教科書で学んだ単語と基本文を確認し、文法問題、短い英文、長文へ進みます。単語は意味だけでなく、発音や例文と一緒に確認すると文中で使いやすくなります。
長文で間違えた場合は、単語不足、文構造、設問の読み違いなど原因を分けましょう。リスニングや英作文が出題される場合は、入試形式にあわせて練習します。
数学|計算と基本例題からつまずきを探す
正負の数、文字式、方程式、関数、図形など、理解が曖昧な単元へ戻ります。答えが合ったかだけでなく、途中式と考え方を確認してください。
計算ミスは種類を記録すると対策しやすくなります。符号、移項、約分など、自分が繰り返すミスを意識して見直しましょう。
国語|根拠を本文から探す練習をする
漢字と語彙を継続して学び、説明文・小説・古文などの問題を解きます。読解問題では、答えの根拠になる文や表現に印をつけ、選択肢の違いを説明できるようにしましょう。
作文が出題される地域や学校では、条件、字数、構成を確認し、先生に添削を依頼すると改善点がわかります。
理科|用語と現象・計算を結びつける
用語だけを暗記せず、実験の目的、結果、理由を説明する練習をします。計算が必要な単元は、公式を覚えるだけでなく、単位や条件を確認して問題演習を重ねましょう。
社会|流れ・位置・資料を関連づける
歴史はできごとの前後関係、地理は場所と産業・気候、公民は制度と社会の動きを関連づけて学びます。地図、年表、統計資料を使う問題にも取り組みましょう。
受験勉強を続けるための工夫
日々のやる気には波があります。気分だけに頼らず、勉強を始めるきっかけと振り返りの仕組みを作りましょう。
小さな課題から始める
やる気が出ない日は、「英単語を10個確認する」「計算問題を2問解く」など、短時間で終わる課題から始めます。
勉強を始めても集中できない場合は、睡眠や体調を確認し、必要なら休養してください。
勉強の記録をつける
時間だけでなく、取り組んだ教材、できるようになったこと、残った疑問を記録します。週末に見直すと、次の計画を立てやすくなります。
保護者は結果だけでなく過程を確認する
点数だけを問い詰めるのではなく、学習場所、睡眠、教材、相談先など、続けやすい環境を一緒に整えます。本人の不安を聞き、必要に応じて学校や塾へ相談しましょう。
高校受験で塾へ行くか迷ったときの判断基準
塾へ通うかどうかより、自分に不足している支援を補えるかが重要です。独学、通信教育、オンライン講座、個別指導、集団塾にはそれぞれ特徴があります。
独学や通信教育が向いているケース
自分で計画を立て、わからない問題を学校の先生などへ質問できる場合は、独学や通信教育も選択肢です。教材を増やしすぎず、選んだ教材を復習して定着させましょう。
塾を利用する場合のポイント
上記の「塾の活用がおすすめな人」に当てはまり、塾を検討する場合は、まず体験授業に参加してみましょう。
指導形式や質問のしやすさ、自習環境、通学時間のほか、月額費用、教材費、入会金、季節講習費などの総額を確認し、複数の選択肢を比較することが大切です。
なお、塾へ通っても、授業を受けるだけでは学力は定着しません。必ず自分の力で解き直す「復習と問題演習の時間」も学習計画に組み込んでください。
中学生の受験勉強に関するよくある質問
ここでは、中学生の受験勉強に関するよくある質問を紹介します。
受験勉強は現状把握と基礎復習から始めよう
何から始めるか迷ったら、志望校候補の入試制度を調べ、直近のテストや模試を見直してください。そのうえで、苦手単元を教科書と学校ワークで復習し、月・週・日の順に計画を立てましょう。
最初から長時間勉強したり、難しい問題集を増やしたりする必要はありません。今日取り組む教材と時間を決め、終わったら記録することから始めましょう。小さな実行と見直しを続けることが、志望校対策の土台になります。
