小学生が勉強しないと、このままで大丈夫なのかと不安になる保護者の方は多いでしょう。勉強しない背景には、学習内容のつまずきだけでなく、生活リズムや気持ちの変化が関係していることもあります。
この記事では、小学生が勉強しないとどうなるのか、放置するリスクと家庭でできる対策をわかりやすく解説します。お子さんのやる気を引き出す声がけやサポート、避けるべきNG対応も紹介しますので、ぜひ日々の家庭学習の参考にしてください。
勉強しない小学生を放置するリスク
思いきり遊ぶことは、子どもの身体面や情緒面の発育に欠かせない要素です。しかし、遊びばかりで勉強をまったくしない状態が続くと、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
学習内容がわからないまま増えていく
学年が進むにつれて授業内容は広く、難しくなっていきます。小学校低学年のうちは問題がなくても、高学年になるにつれて徐々に授業についていけなくなり、勉強そのものに苦手意識を持ってしまうケースは少なくありません。
また、近年は、不登校や学習への不安に関する社会的な関心が高まっています。文部科学省の調査(※)によると、小学生が最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけとして「勉強がわからない(授業がおもしろくなかった、成績がよくなかったなど)」と回答した割合は22.0%にのぼります。
さらに、その後の継続的な要因(学校に行きづらくなる別の理由)としては、小学生の31.4%が「勉強がわからない」ことを挙げています。
このデータからもわかるように、勉強のつまずきを放置することは「学校が苦痛な場所」になってしまうリスクを高め、不登校の引き金や継続要因になり得ることが示唆されています。お子さんが安心して学校に通えるよう、日々の理解度を把握し、早めにサポートしてあげることが大切です。
※文部科学省「令和2年度 不登校児童生徒の実態調査」
自己肯定感が下がることがある
勉強がわからない状態が続くと、「自分はできないんだ」と自信を無くしてしまう恐れがあります。
特に小学校高学年になると、周囲の友だちと成績や理解度を無意識に比較する機会が増えるため、学習面での遅れが自己肯定感の低下に直結しやすくなります。
希望する進路(中学・高校・大学)への影響
「行きたい中学校が見つかった」「特定の部活動が強い学校に進学したい」といった夢ができたとしても、基礎的な学力が身についていなければ受験を突破することが難しくなります。
また、小学校での学習内容はすべての学問の土台です。ここでつまずいてしまうと、中学校・高校進学後の学習でさらに苦労することになり、将来の志望校選びの段階で選択肢が狭まってしまう恐れがあります。
将来の選択肢に影響することがある
希望する進路に進めないことは、将来就きたい職業や選択できるキャリアの幅を狭めてしまう要因にもなり得ます。大人になってから「子どものうちにもう少し勉強しておけばよかった」と後悔させないためにも、小学生のうちから学びの土台を作っておくことが大切です。
無理に勉強している子どもを見守るときの注意点
親が何も言わなくても、自主的に机に向かうお子さんもいます。一見すると安心な状態に思えますが、この場合も丁寧な観察が必要です。
文部科学省の調査(※)では、不登校の背景には無気力や不安、生活リズムの乱れ、学業のつまずきなど、さまざまな要因が関係していることが示されています。子どもが勉強しないときは、怠けていると決めつけるのではなく、気持ちや生活面の変化も含めて見守ることが大切です。
もし、お子さんが「勉強が好きだから」「もっと知りたいから」という前向きな理由ではなく、「成績が落ちたらどうしよう」「親をがっかりさせたくない」という不安やプレッシャーから過度に勉強している様子が見られる場合は注意が必要です。
表情が暗かったり、落ち着きがなかったりするときは、無理をせず休むように声をかけ、お子さんの不安に寄り添ってあげましょう。
※文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
小学生のうちに身につけたい学習習慣
お子さんが自発的に、そして無理なく勉強に取り組めるようになるための「理想的な学習習慣」を、中学受験をする場合・しない場合に分けて解説します。
中学受験をする場合
首都圏を中心とした大手の中学受験塾では、小学3年生の2月から新小学4年生向けのカリキュラムが始まることがあります。ただし、開始時期や学習内容は塾や地域によって異なります。
この時期にスムーズに学習を移行できるよう、低学年のうちから「毎日少しでも机に向かう」というハードルを低くした習慣づけをしておくことが理想です。
塾のカリキュラムは進度が早いため、新しいことを次々と詰め込むよりも、「習ったことをその都度復習して定着させる」ことが最優先となります。その日の授業内容を振り返る習慣をつけましょう。
中学受験をしない場合
中学受験をしない場合でも、中学校進学後の定期テストや高校受験を見据え、小学校のうちに基礎学力を固めておく必要があります。
家庭で保護者と学校での出来事や学習について話す時間は、子どもの学習習慣を支えるきっかけになりやすいと考えられます。まずは勉強を責めるのではなく、日々の様子を話しやすい雰囲気をつくることが大切です。
曜日ごとに「学校から帰ったら宿題をやる」などの時間割を、親子で話し合って決めておくと、自発的な行動につながりやすくなります。
また、「中学校ではどの部活に入りたいか」「高校や大学には進学したいか」など、お子さんの将来のイメージを折に触れて話し合っておくことで、家庭学習や通塾のモチベーションを高める指針になります。
勉強しない子どもに学習習慣をつける方法
自発的に勉強しないお子さんに対して、保護者の方はどのようなサポートができるでしょうか。効果的な4つのアプローチを紹介します。
勉強する意味や将来について話し合う
なぜ勉強が必要なのか、将来どんなことをしてみたいかを親子で対話してみましょう。文部科学省のデータにあるように、家庭内で勉強や将来に関する前向きなコミュニケーションを取ることは、子どもの学習意欲を高めることに効果的です。
まずは親の意見を押し付けず、お子さんの話をじっくり聴くことから始めてみてください。
子どもの興味や得意分野を伸ばす
「漢字がよく書けるね」「昆虫に詳しいね」など、どんなに小さなことでも構いません。お子さんが興味を持っていることや得意な分野を見つけて褒めることで、「もっと知りたい」という知的好奇心を引き出し、学習全般への意欲向上につなげることができます。
落ち着いて取り組める学習環境を整える
子どもが「勉強しよう」と思ったタイミングを逃さない環境づくりが大切です。リビングで勉強する場合は、ノートや教科書を広げやすいスペースを確保し、テレビの音やゲームなど、集中を妨げるものを目に入らないように工夫しましょう。
通塾を検討する
「家庭内だけではどうしても甘えが出てしまい、学習習慣がつかない」という場合は、塾を利用するのもひとつの方法です。「塾に行く日・時間」が決まることで、生活リズムの中に自然と勉強の時間が組み込まれ、学習のスケジュールが立てやすくなります。
どの塾があうか迷ったときは、「Ameba塾探し」を参考情報のひとつとして活用できます。
エリアや通塾の目的などの条件で塾を検索できるため、比較検討の参考になります。口コミも掲載されているので、教室見学や体験授業の前に雰囲気を知る手がかりとして活用できます。
勉強しない子どもに対するNG行動
保護者の方の対応ひとつで、子どものやる気が削がれてしまうこともあります。特に以下の3つの言動には注意しましょう。
- 他の子どもと比べる
「〇〇ちゃんはできるのに」と比べられると、子どもは自信をなくしやすくなります。ほかの子ではなく、以前の本人と比べて成長を認める声かけを意識しましょう。 - 感情的に叱る
怒鳴ったり責めたりすると、勉強そのものに苦手意識をもちやすくなります。まずは、なぜ手が止まっているのかを落ち着いて聞くことが大切です。 - 無理やり長時間やらせる
長時間の詰め込みや強制は、集中力や意欲の低下につながります。短い時間でも取り組みやすい目標を決め、達成感を積み重ねましょう。
まとめ
小学生のうちに無理のない学習習慣を身につけることは、将来の選択肢を広げるだけでなく、お子さんが自信を持って学校生活を送るための大きな財産になります。中学受験をする・しないに関わらず、まずは家庭内での前向きな会話や環境づくりからサポートを始めてみましょう。
日々の学習サポートや習慣づけの心強い味方として、塾の活用もおすすめです。「授業のフォローをしたい」「受験対策を始めたい」など、目的に応じた塾選びには、ぜひ条件別に細かく検索できる「Ameba塾探し」をお役立てください。