「予備校にはいつから通うべき?」これは大学受験を控えた高校生と保護者、既卒生(浪人生)の最大の悩みです。結論から言えば、志望校レベルと現在の学力によって最適な時期は異なります。
難関大学なら高1から、中堅大学でも高3春からが基本。しかし「みんなが通い始めたから」という理由で決めると失敗します。
本記事では、学年別・志望校レベル別・目的別に予備校通いのベストタイミングを解説します。国公立と私立で必要な勉強時間の違いや、浪人生の場合の判断基準まで網羅的に紹介。
あなたの状況に合わせた最適な通塾時期を見極め、効率的な受験対策をスタートさせましょう。
- 予備校にはいつから通い始めるべき?必要な勉強時間とは
- 国公立・私立大学別に必要な勉強時間の目安
- 予備校に早い時期から通うメリット・デメリット
- 【学年別】予備校に通い始めるおすすめ時期
- 高校1年生の場合
- 高校2年生の場合
- 高校3年生の場合
- 浪人生(既卒生)の場合
- 【志望校レベル別】予備校に通い始めるおすすめの時期
- 最難関大学(東大・京大・一橋・東工・早慶など):高1から
- 地方国公立大・難関私立大(旧帝・神戸・MARCH・関関同立など):高2の春から
- 中堅私立大学(日東駒専・産近甲龍など):遅くとも高3の春から
- 医学部志望の場合:医学部特化予備校を高1から検討
- 【目的別】予備校通いを始めるおすすめのタイミング
- 一般入試で大学受験対策をしたい場合
- 指定校・学校推薦型・総合型選抜(推薦)を狙う場合
- 苦手科目の克服だけをしたい場合
- 予備校選びで失敗しないための5つのポイント
- 目的(受験対策・定期テスト対策)にあっているか
- 授業形式があっているか
- 講師やサポート体制は十分か
- 費用は適正かどうか
- 合格実績や口コミはどうか
- 予備校に通い始める時期に「早すぎる」ことはない!
予備校にはいつから通い始めるべき?必要な勉強時間とは
国公立・私立大学別に必要な勉強時間の目安
予備校に通う時期を考える上で重要なのが、志望校合格に必要な「総勉強時間」です。
一般的に、難関国公立大学に合格するためには、高校3年間で約3,000時間〜3,500時間の勉強が必要だといわれています。一方、難関私立大学の場合は約2,000時間〜2,500時間が目安とされています。
国公立大学は共通テストで5教科7科目が必要となるケースが多く、私立大学に比べて対策すべき科目数が圧倒的に多いため、より多くの学習時間を確保しなければなりません。
そのため、早期にスタートを切ることは、この膨大な勉強時間を分散させ、無理なく合格レベルへ到達するための鍵となります。
予備校に早い時期から通うメリット・デメリット
予備校に通い始める時期として、「早ければ早いほどよい」というのは基本ですが、早期通塾にはメリットとデメリットの両面があります。
メリットは、学習習慣が早期に身につくこと、基礎固めに時間をかけられること、そして苦手分野を早めに克服できることです。特に英語や数学といった積み重ねが重要な科目は、高1・高2のうちに基礎を固めておくと、高3での演習がスムーズに進みます。
一方、デメリットとしては、費用がかさむことや、部活動・学校行事との両立が難しくなることによる「中だるみ」のリスクが挙げられます。
しかし、最近では映像授業や個別指導など、部活と両立しやすい柔軟なカリキュラムを提供する予備校も増えています。重要なのは、自分の生活スタイルや志望校のレベルに合わせて、戦略的に時期を選ぶことです。
【学年別】予備校に通い始めるおすすめ時期
ここでは、「いつから予備校に通い始めればよいかわからない…」という方に向けて、学年別のおすすめの入学タイミングを紹介します。
高校1年生の場合
高校1年生は、大学受験に必要不可欠な基礎学力を身につける大切な時期です。
学校の授業についていけないと感じたら、早めに予備校に通い始めましょう。早いうちから対策できれば、苦手が増える前にわからない部分を解消できます。
とくに大学受験では、英語と数学が重要です。英語と数学ができれば、文系・理系ともに大学・学部学科の選択肢が幅広くなります。
しかし反対にいえば、英語と数学が苦手だと受験できる大学・学部学科の幅が狭くなり、せっかく志望校を見つけても受験が難しくなってしまうこともあります。
そのため、英語と数学でつまずきを感じたら、できるだけ早く予備校に通い、英数の苦手克服と基礎固めに力を入れるのがおすすめです。
また、東大・京大といった最難関大学を目指す場合は、高校1年生から大学受験を見据えて予備校に通うケースも多いです。
高校1年生で予備校に通い始めた方の口コミを一部紹介します。
高校2年生の場合
高校2年生は、大学受験に向けて勉強を始めるのにぴったりの時期です。
高校2年生は「中だるみ」しやすい時期と言われますが、実は現役合格の鍵を握るターニングポイントです。特に「高2の夏」や「高2の冬」は、多くの受験生が予備校通いを検討し始める時期です。
受験本番まで1年〜1年半というこの時期に予備校を利用することで、学校の定期テストのための勉強から大学受験対策へスムーズに移行できます。
予備校でも文系・理系などにわかれて本格的な大学受験対策が始める時期なので、通い始めに最適です。
大学入試の範囲は膨大で、高3になってから全範囲を総復習するのは困難です。高2のうちに主要科目の基礎を固め終え、苦手分野をなくしておくことが理想的です。
高校2年生で予備校に通い始めた方の口コミを一部紹介します。
高校3年生の場合
高校3年生になれば、いよいよ受験本番です。「部活を引退してから」と考える人も多いですが、現役合格を目指すなら、遅くとも「高3の春(4月)」には予備校に通い始めるべきです。
高3の1年間は、基礎の確認から応用演習、過去問対策、そして共通テスト対策と、やるべきことが山積みです。スタートが遅れると、演習量が不足したまま本番を迎えることになりかねません。
また、予備校に入学することで自習室や質問ブースなどの設備を利用でき、毎日の自主学習を効率よく進めることができるのも大きなポイントです。
高3からのスタートは「時間との戦い」になるため、効率的なカリキュラムとプロの指導が不可欠です。
ここでは、高校3年生で予備校に通い始めた方の口コミを一部紹介します。
浪人生(既卒生)の場合
浪人が決まった場合、「1年間あるから少し休んでから」と考えるのは禁物です。浪人生(既卒生)こそできるだけ早く、理想的には「3月・4月」から予備校に通い始めるべきです。
現役時代にあと一歩で不合格だったとしても、数ヶ月勉強から離れれば学力は驚くほど低下します。
また、浪人生活は自己管理が難しく、孤独な戦いになりがちです。予備校という「勉強するための環境」に身を置き、規則正しい生活リズムを維持することが、精神的な安定にもつながります。
春から基礎を徹底的に見直し、現役時代の弱点を克服する時間を確保するためにも、迷わず早期のスタートを切りましょう。
浪人生(既卒生)で予備校に通い始めた方の口コミを一部紹介します。
【志望校レベル別】予備校に通い始めるおすすめの時期
志望校のレベルによって、必要な学習時間と対策内容は大きく異なります。ここでは、志望校レベル別に最適な通塾開始時期と、その理由を詳しく解説します。
最難関大学(東大・京大・一橋・東工・早慶など):高1から
大学受験において、最難関大学を目指す場合「高校1年生」からの通塾がおすすめです。
【最難関大学】
これらの大学の入試問題は、教科書レベルを超えた思考力や応用力が求められます。高3の1年間だけでそのレベルに到達するのは、進学校で上位にいない限り至難の業でしょう。
高1・高2の段階で英数国などの主要科目の基礎を完璧にし、高3では実戦形式の演習や過去問対策に時間を割くというスケジュールが理想的です。ライバルたちの多くは早期から予備校に通い、高いレベルで切磋琢磨しています。遅れを取らないためにも、早めの決断が必要です。
地方国公立大・難関私立大(旧帝・神戸・MARCH・関関同立など):高2の春から
旧帝大や上位国公立、およびMARCHや関関同立といった難関私立大学を目指す場合は、「高校2年生の春」からのスタートをおすすめします。
【地方国公立大学・難関私立大学】
| 地方国公立大学の例 | 難関私立大学の例 |
|---|---|
| 北海道大学 東北大学 名古屋大学 大阪大学 九州大学 神戸大学 筑波大学など | 明治大学 青山学院大学 立教大学 中央大学 法政大学 関西大学 関西学院大学 同志社大学 立命館大学など |
これらの大学も競争率は高く、基礎学力に加えて応用力が必要です。特に国公立志望の場合は科目数が多いため、高2のうちに苦手科目を克服し、主要科目の土台を固めておく必要があります。
高2の春から予備校に通い始めれば、学校の授業進度を先取りしたり、深掘りしたりする余裕が生まれ、高3での受験勉強を有利に進めることができるでしょう。
中堅私立大学(日東駒専・産近甲龍など):遅くとも高3の春から
日東駒専や産近甲龍などの中堅私立大学を目指す場合、学校の授業についていけているのであれば、「高校3年生の春」からの通塾でも合格は十分可能です。
【おもな中堅私立大学】
私立大学の一般入試は3科目が主流であるため、国公立に比べて対策範囲を絞りやすいことが特徴です。高3の春から予備校に入り、志望校の出題傾向に合わせた集中的な対策を行えば、現役合格を勝ち取ることができます。
ただし、学校の成績が芳しくない場合や基礎学力に不安がある場合は、高2の冬やそれ以前から通い始め、早めに基礎固めに着手することをおすすめします。
医学部志望の場合:医学部特化予備校を高1から検討
医学部医学科の入試は、他学部とは一線を画す難易度と特殊性があります。
国公立・私立を問わず極めて高い偏差値が求められるため、「高校1年生」からの通塾が必須と言っても過言ではありません。
医学部入試では、些細なミスが命取りになるほどの高得点勝負となります。また、面接や小論文といった独自の試験も課されるため、専門的な対策が必要です。
一般的な予備校だけでなく、医学部受験に特化した「医学部専門予備校」も視野に入れましょう。高1の段階から医学部合格に向けたカリキュラムで学習を進めることが、合格への最短ルートとなります。
【目的別】予備校通いを始めるおすすめのタイミング
大学受験といっても、一般入試・推薦入試・苦手克服など、目的によって予備校の活用方法は異なります。
自分の目的を明確にすることで、無駄なく効果的な予備校活用が可能になります。それぞれの目的に合わせた最適なスタート時期を確認しましょう。
一般入試で大学受験対策をしたい場合
一般入試(共通テスト利用含む)での合格を目指すなら、前述の通り「志望校のレベル」に合わせて開始時期を決めるのが基本です。
予備校のカリキュラムは、一般入試のスケジュールから逆算して組まれています。途中から入塾する場合でも、映像授業などで未習範囲を補える予備校を選ぶとよいでしょう。
一般入試は実力勝負です。模試の判定や偏差値を客観的な指標とし、自分の現在地と志望校とのギャップを埋めるために、必要な時期に必要な講座を受講することが大切です。
指定校・学校推薦型・総合型選抜(推薦)を狙う場合
推薦入試(指定校推薦、公募推薦、総合型選抜など)を狙う場合は、「高校1年生」からの通塾、あるいは定期テスト対策に強い塾の利用がおすすめです。
推薦入試の合否には、高校1年生からの「評定平均値(内申点)」が大きく影響します。高3になってから慌てて勉強しても、高1・高2の成績を変えることはできません。
予備校の中には、推薦入試対策に特化したコースや、小論文・面接指導、志望理由書の添削を行ってくれるところもあります。推薦を視野に入れるなら、日々の学校の授業の補習と、推薦入試特有の対策を並行して行える環境を早めに整えましょう。
苦手科目の克服だけをしたい場合
「数学だけどうしてもついていけない」、「英語の文法がわからない」といった特定の苦手科目を克服したい場合は、学年に関係なく「気づいたその時」がスタートのタイミングです。
苦手科目は放置すればするほどわからなくなり、リカバリーに時間がかかります。この場合、全科目を網羅する集団授業の予備校よりも、苦手科目をピンポイントで指導してくれる「個別指導塾」や「映像授業」の単科受講が効果的です。
夏休みや冬休みの季節講習だけを利用して、集中的に弱点を補強するという使い方もおすすめの方法です。
予備校選びで失敗しないための5つのポイント
予備校に通い始めるベストタイミングがわかったら、同時に予備校選びも進めていきましょう。
ここでは、予備校選びで失敗しないためにチェックしたい5つのポイントについて解説します。
目的(受験対策・定期テスト対策)にあっているか
予備校は、大学受験対策がメインですが、学校の定期テスト対策に力を入れているところもあります。
たとえば、四谷学院では「定期試験バックアップ」という定期テストサポートを1回1週間、年5回まで無料で実施しています。
また、東進ハイスクールでは「学年末対策特訓講座」で3週間の定期テスト対策をおこなっています。
このように、予備校ではさまざまな定期テスト対策をおこなっているため、コースやカリキュラム、特別講座などをしっかり確認して自分の目的にあわせた予備校を選ぶようにしましょう。
授業形式があっているか
予備校や塾の授業形式は、大きく分けて「集団授業」「個別指導」「映像授業」の3種類です。
予備校の授業は「集団授業」が一般的ですが、なかには「映像授業」や「個別指導」をおこなうところもあります。
ここでは、それぞれの授業形式の特徴と向いている生徒の特徴を一覧にしました。自分にあった授業形式を見つけたい場合は、こちらを参考にしてください。
【授業形式別・指導の特徴と向いている生徒の特徴】
| 授業形式 | 指導の特徴 | 向いている生徒の特徴 |
|---|---|---|
| 集団授業 | ・学校の授業のように講師1名が大勢の生徒に向けて講義する ・決まったカリキュラム・授業進度で進められる ・周りの生徒と切磋琢磨しながら学力向上を目指せる | ・志望校や学力レベルが同等の生徒と一緒に授業を受けて切磋琢磨したい人 ・学校の授業と同じ形式のほうが学びやすい人 |
| 個別指導 | ・講師1名に対して生徒1〜4名ほどで一人ひとりの学習内容にあわせて指導する ・学習状況や志望校、受験形式などを考慮した個別カリキュラムで指導する ・授業日時が柔軟に決められる | ・自分のペースで学習したい人 ・戻り学習も含めた基礎固めや苦手克服をしたい人 ・いつでも講師に質問できる環境で学習したい人 |
| 映像授業 | ・教室の視聴ブースで映像講義の視聴やオンデマンド受講をして学習する ・自分のペースで受講でき、自由に受講日時を決められる | ・時間や場所にとらわれずに予備校の講義を受けたい人 ・自宅や学校近くに通いたい予備校がない人 |
講師やサポート体制は十分か
予備校は基本的に「プロの専任講師」が講義をおこないますが、なかには「アルバイト講師」が指導する場合もあります。
また、講義はプロ講師、質問対応や生徒の学習管理は学生講師、と役割を分けている予備校もあります。
そのため、プロ講師による質の高い講義を目的として予備校に通うなら、プロ講師の担当範囲や講義以外の学習サポート体制をチェックしておきましょう。
費用は適正かどうか
予備校に通うと、毎月の授業料や教材費はもちろん、長期休みには夏期講習・冬期講習の費用も必要です。
そのため、月にかかる授業料だけで判断するのではなく、長期休み中や受験対策のための出費も踏まえて年間いくらかかるのかを考えましょう。
予備校はコース制・コマ制など受講形式もさまざまなので、いくつかの予備校を調べてみることをおすすめします。
また、予備校によっては受講料が一括払いの場合もあります。家計に余裕があるか確認し、支払い方法についても注意するようにしましょう。
合格実績や口コミはどうか
志望校合格を目指す受験生にとって、予備校の合格実績は重要な要素のひとつです。
志望校の合格実績が豊富な予備校には、合格するために必要なノウハウが多く蓄積されていると考えられます。
また、合格実績が豊富だからといって、予備校との相性がよくなければ成績がぐんと伸びることはあまりありません。そのため、実際に通塾経験のある人の口コミも大切な判断材料です。
検討中の予備校に実際に通っている友だちがいる場合は、予備校について直接聞いてみるとよいでしょう。
実際に通っている人の口コミを聞くことで、講義のわかりやすさや教室スタッフへの相談のしやすさといった生の情報を知ることができ、より自分に適した予備校を選ぶことができます。
予備校に通い始める時期に「早すぎる」ことはない!
予備校に通い始めるタイミングは一人ひとりの状況によって異なり、どれが正解ということはありません。通い始めるのが遅すぎることはあっても、早すぎることはないのは事実でしょう。
早いうちから予備校に通うことによって、基礎をしっかり固めて、より高いレベルの大学を目指せるようになります。志望校合格という目標を達成するために、あなたにあったタイミングで一歩を踏み出しましょう!
なお、塾・学習塾の検索サイト「Ameba塾探し」では、合格実績や授業形式のほか、地域、費用、カリキュラムなどさまざまな項目から予備校を比較することが可能。最適な予備校を見つけるためにぜひご活用ください。






